今日の気分は? 202400831 No.302
今朝の京都は雨降りです。1日を通しては雨のち曇りの予報です。大雨・雷・強風注意報発令中です。午前7時の気温は26℃。日中は32℃予報です。お昼前には雨は上がるようです。
NNさまが『台風禍を吹き飛ばせ!』と題してばかばかしい自慢を募集されています。
皆さん結構ばかばかしい自慢をたくさんお持ちじゃないのかな?
期限は明日 (9/1) の午後9時1分まで。
「ここにはどうやって入り込んだ」
「こいつは隠形ができる」
「人間にそんな真似ができるのか?」
「私が教えた。こいつは覚えがいいぞ」
「月様に、いえ月読命に教えていただきました」
「月様だあ? 馴れ馴れしいなこいつ。わしは好きになれん」
「早良、始まって早々に怒るな。お前が怒ると気流が乱れる。まつりなんだから楽しくやってくれ」
「叔父上のことを月様と仰るの? 叔父上とよほど親しくしてらっしゃるか、よほど信頼されてらっしゃるのね」
「この娘たちは姉と弟の間にできた三姉妹なんだが、下二人は嫁いでも、長女の多紀理だけは独身を貫いておる。このまま花が散るのは忍びなくてなあ。どうだ竹本、お前も独身だろ。多紀理を嫁に貰わんか」
「叔父上、何を仰います」
「そうですよ月様。私は人間ですよ。神様を嫁に貰うなんて出来るはずもありません」
「そんなことはない。神と人間が結ばれた例はいくつもある」
「例えそうであっても、姫の気持ちも考えないで、妄言は許されませんよ」
「そんなに怒らなくてもいいじゃないか」
「多紀理毘売、月様の妄言で不愉快な思いをさせてしまって申し訳ございません。今後このようなことがないようによく注意しておきますから」
「お前は神に注意ができるのか? ずいぶん不遜なヤツだ。月読の手前、ここでは何も起こさないが、別の場所で会うことがあったら覚悟するんだな」
「早良親王、ご気分を害されたのなら申し訳ありません。ですが、いくら親しくとも、あの妄言は見過ごせません」
「この場ではいい覚悟だと誉めておこうか」
「多紀理毘売、本当にすみません。初対面ですのにこんな話になってしまって」
「いいんですよ。叔父上はいつもこんな感じですから」
と言ってその場から離れていった。
「ほらあ、怒らしちゃったじゃないですか。どうするんですか」
「お前、慰めに行ってくれ」
「何言ってんですか」
「怒らせた私が行くより、ずっと多紀理の味方でいたお前が行く方が良い。頼む」
月様に頭を下げられたら仕方ない。
「じゃあ、ちょっと行ってきます」
「これは面白い。人間が神を叱ったり、今後は宥めに行くのか。結果が楽しみだな」
そんな言葉を背中に聞きながら、多紀理毘売を探す。そんなに広くない境内だが人が、いや神が多すぎる。
途中で大国主命に出くわした。
「おー竹本。この間はありがとな」
「いいえ。またお話し聞かせてくださいね」
「おー。エピソードはたくさんあるからな。楽しみにしてろよ」
「こちらにおられるのは?」
「おー。藤原大夫人と伊豫親王だ。この二人は親子だが、いつも一緒にいる」
「親子の仲がよろしいのですね」
「夫人は桓武天皇の嫁さんだ。二人は近侍の讒言により、政争に巻き込まれ、幽閉された挙句、最後は服毒自殺だ。色々溜まってるだろうから、今度連れてくよ」
「こちらは?」
「竹本という人間だ。元々月読の友人で、今は俺の友人でもある。俺の気持ちをずいぶん軽くしてくれた御仁だ」
「こんばんは。よろしくお願いします。大国主命に誉めていただいたようですが、私は何もしていません。ただお話しを伺って部分的に感想を述べただけです。そんなのでよろしければ、何時でもお越しください」
「ありがとうございます。母上、一度竹本氏のところへお邪魔しましょうよ」
「そうね、機会があればね」
「いつでもお声掛けくださいね。ところで、多紀理毘売を探しています。見られませんでしたか?」
「おー。さっき一人であっちの方へ行ったぞ」
「そうですか。今は先を急ぎますので失礼します。後ほどお時間がありましたらまたお目に掛かります。大国主命、お待ちしていますよ」
この方も怨霊だ。藤原大夫人。桓武天皇夫人。伊豫親王の母。
伊豫親王が謀反の首謀者であると讒言され、息子と共に幽閉される。
二人は飲食を断ち服毒して死亡。
息子も怨霊の仲間。伊豫親王。桓武天皇の第三皇子。
母は右大臣藤原是公の娘・藤原吉子 (藤原大夫人) 。
平城天皇の時代、謀反を勧められるが固く拒む。
しかし同じ者の讒言により位を剥奪の上、母と一緒に幽閉される。
二人は飲食を断ち服毒して死亡。伊予親王の変という。
しかし、二人が祟ったという事実は認められない。
数年後、お二人の無実が証明され、遠流となっていた三人のお子も都に呼び戻され、さらには資産なども返還されたといわれています。
どこ行っちゃたんだ。もう帰っちゃったかな?
「おーい竹本。そんなに急いでどこ行くんだ?」
「あっ龍神。失礼。これは高龗」
「この間は行けなくてゴメンな。さっき月読にも謝ったよ。でもな、あの日を境に鮮烈なまでの気が少し弱くなって暖かくなったよ。お前のお陰だってな、やっぱお前はすごいな」
「そんなことありませんよ、実は途中で瀬織津姫に怒られてますから」
「そうなのか? そのあたりの話は、また今度聞かせてもらうよ。それよりちょっと聞いてくれよ。私も火が吹けるようになったんだよ。今度お前ん家行って見せてやるよ」
「いやいや燃えちゃいますって。住むところなくなったらどうしてくれるんですか」
「まあそうだな。うちの社ならなんとでもなるけどな。まあ見たくなったら連絡くれ」
「はい。ところでこのお二人は?」
「井上大皇后 (イノエナイシンノウともいう) と、その息子の他戸親王だ。光仁天皇の皇后と皇太子だ。ここだけの話だが、母親のせいで息子が殺されちまうってのは結構キツイよな」
つづく
ふぉれすとどわあふ ふたたび
森の雑貨屋さんにも秋が訪れようとしています。
森は秋になれば、美味しいものがたくさんあります。
たくさんのキノコ、柿、梨、ブドウ、栗、ミカン。
それから裏の畑のにんじん、玉ねぎ、さつまいも、じゃがいもなどなど。
さて何をつくろうかしら。
今日もたくさんのお客さんが来てくれるといいんだけどな。
森の雑貨屋「ふぉれすとどわあふ」の店主ミユは、今日も楽しい一日になりそうだと早朝の空を見上げるのでした。
過去作一覧です⇩⇩⇩
一昨日のお話し
昨日のお話し
つづいてお約束です。
期間は2024年9月1日から9月21日が終わるまでとします。
「 #ふぉれすとどわあふ 」を必ず付けてください。これが付いていない作品は関連作品とは認めません。
小説、エッセイ、詩、音声、映像、その他諸々、形式は問いません。
作品を書かれた方は次のテーマを最低2つ、多くても3つを設定してください。テーマの内容は問いません。メルヘンやファンタジーである必要もありません。テーマの設定がない場合そこでお話は終わるものとします
終わった話からの続きはないものとします。
どなたの作品のどのテーマを選ばれたのかを本文のどこかに明示してください。
さてあなたはどんな物語を紡がれますか?
◆新規掲載の企画 (今日のみ)
9/8まで
◆近々最終日を迎える企画
8/31 23:59まで 本日最終日です。
8/31まで 本日最終日です。
8/31夜まで 本日最終日です。
9/1まで
9/1 23:59まで
◆最終日までしばらく時間のある企画
9/8まで
9/17まで
9月末日まで
◆最終日までずいぶん時間のある企画
2025/7/5まで
期限のある企画でお薦めがあれば教えていただけると有難いです。
よろしくどうぞ。
1曲目は HELEN MERRILL の 'S WONDERFUL 。
2曲目は Sarah Vaughan の Shulie a Bop 。
3曲目は DIANA KRALL の Desperado 。
お気に入りの曲のリクエストやこういう特集を組んでほしいなどがあればコメ欄にお願いします。ジャンルも問いません。
#今日の気分 #iTunes #HELEN_MERRILL #'S_WONDERFUL #Sarah_Vaughan #Shulie_a_Bop #DIANA_KRALL #Desperado