今日の気分は? 202400929 No.331
アイコンがハロウィン仕様に替わりました
今朝の京都は曇り空です。1日を通しても曇りの予報です。午前7時の気温は23℃。日中は28℃予報で、昨日に続き30℃には達しないようです。
昔はお濃茶が苦手で「こんなのが旨いのか?」と思ったものだけど、歳を経て徐々に旨いと感じるようになるなんて不思議。
そろそろ野点でお濃茶が美味しく感じる季節の到来ですね。
「やはりそうですか。お初にお目に掛かります」
「竹本氏とやら。神が見え、話すこともできるあなたも不思議だが、人間と夫婦同然に過ごされている姫も不思議だ」
「それはわたくしの個人的な思いですから、あなたにとやかくいわれる筋合いはございません」
「いやこれは失礼を。蓼食う虫も好き好きといいますからな」
「本当に失礼です。わたくしはまだ食べていませんし、食べられてもいません」
「多紀理。そういう意味じゃないよ。それにそういうことはいわないほうがいいと思うよ」
「そうなのですか? でも夫婦同然なのでしょ? だったら……」
「夫婦同然であっても実際は夫婦じゃない。多紀理の身の潔白のためにも他では話さない方がいい」
「わたくしはそうであってもいいと思っているのですよ」
「いやはや、愉快な姫様だ。こんなに積極的な姫様にはお目にかかったことがない。ところでこちらには何用で?」
「多紀理が自分のお社以外ほとんど訪れたことがないといいますので、散歩がてら見聞を広めるために伺いました」
「それは良いお考えだ。お近くにお住まいならいつでもお越しください。本年はまだ少し早いですが、御土居のもみじ苑がこの社の名物でもあります。夜間にはライトアップもされておりますので是非お越しください。また自分をひけらかすようでお恥ずかしいが知識は豊富に持ち合わせておりますので、お話し相手ならいつでも」
「ご厚意は嬉しく思います。ですがそれには及びません。わたくしにも最愛の話し相手がおりますから」
「これは一本取られましたな。竹本氏が羨ましい」
「ところでせっかくお会いできましたので、道真公ご自身のお話しを少し伺えますか?」
「よろしい。で、何が聞きたいといわれるのかな?」
「実は淳仁天皇や崇徳天皇ともお話しさせていただいたことがあります。こちらの末社にもお祀りされていますね。他にも多紀理のご両親はもちろん、月読命や大国主命など様々な神様からお話しを伺っています」
「そんなにか。何と羨ましい。人が神になった私のような者ばかりでなく、古事記や日本書紀に現れる神とも話されているのか。そうか多紀理毘売も古事記や日本書紀に現れる神だ。羨ましい限りだ。さぞ面白い話が聞けるのだろうなあ」
「そうですね。面白いお話ばかりではありませんが、決められたテーマに沿ってお話しいただくこともあれば、自由に思いをお話しいただくこともあります」
「次の機会は私もご一緒させてもらえないだろうか」
「構わないと思いますよ。でもどなたも突然来られますから、事前にお知らせすることは難しいです」
「なるほど。では事前に決まっている予定があれば、知らせていただくということでよろしいかな」
「覚えておきます。今年の七夕には神々の集うパーティーがありました。そういう時はお呼びできると思いますよ」
「それはいい。それで神々はどんなお話をされるのか?」
「様々です。怒り、悲しみ、楽しみ、喜び、常々思うこと、最近の出来事、ホントに様々です。中には人間である私が聞いていいのかと思う話もあります。また人間のために思い悩まれていたりすると身の置き所がなくなるように思うこともあります」
「なかなかに興味深い。本当に楽しそうだ。必ず知らせてくださいね。よろしく頼みます。楽しみが一つ増えた気分だ」
「分かりました」
「ではそろそろ自由に話させていただこうか」
「多紀理はどうする? 一緒に天神様の話を聞きますか?」
「もちろん、あなたと一緒です」
「そう。では道真公お願いいたします」
「うむ。どこから話そうか。私は梅の花が好きということになっているようだが、実は特別梅が好きということはないのだ。まだ都にいた頃、自宅の庭に梅の花があって、よく愛でていた覚えはある。そして太宰府に行くことになった際に一句詠んだ。それが誤解の元になったようだ」
「有名ですものね。私でも知っています。東風吹かばってやつですよね」
「そう、『東風吹かば にほひをこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ』いやあ、才能が溢れているなあ」
怨霊になる人って実は明るい、いや軽い人が多いのか?
「でもなあ、桜を詠んだ和歌もあれば、紅葉を詠んだ和歌もある。梅が有名になり過ぎて、他の和歌は霞んでしまっているがな。少し自慢になるが『このたびは 幣も取りあへず手向山 紅葉の錦 神のまにまに』という和歌は、私の才能を高く評価していただいた宇多上皇が、吉野への御幸の時にご一緒させていただいて詠んだものだ。上皇や天皇とご一緒することは大変な誉れなのだぞ」
「以前の私ならきっとそう思ったでしょうね。でも今の私は神である多紀理と一緒にいます。先ほども言いましたが、現役ではありませんが、淳仁天皇や崇徳天皇ともお知り合いになり、親しくお話しさせていただいています。だから大変な誉れと言われましても……」
「竹本氏にはそうなのだろうな。でも私にとっては名誉なことなのだ。私は文章博士であるし、学問の神様として認知されていることは大変な誉れだ。あの当時は親の期待に応えることが一番の孝行だと思われていたし、実際望まれてもいた。死んでからのことではあるが、学問の神として崇められたことに、親は満足してくれているのではないかな。父が同じ社に背中合わせでいるのだが、聞いたことがないな。これを機会にゆっくり話してみるのもいいかもしれないな」
「ご家族がみなさんご一緒とは、仲がよろしいんですね」
「そうでもないんだが、そう見えるのなら良かった。では続けようか」
「お願いします」
「私に太宰府に行けと命じたのはお上だが、そう仕向けたのが誰かは存じておる。また、私を怨霊に仕立て上げたのも誰かは存じておる」
「それで怨霊となり復讐したと」
「怨霊の成り立ちなど似たようなものだろうが、死んでから何年も経て、私の祟りだといわれても困るし、私にどうすることもできない」
「他の怨霊と呼ばれている方の中にも、亡くなって何年もしてから悲劇が起こったのは、私のせいなのかと悩まれている方もいらっしゃいました」
「だが私の場合は感謝しないといけない」
「感謝ですか? 恨むのとは正反対のことですね」
「勘違いではあっても怨霊と恐れられたお陰で、学問の神として私を祀る神社が全国に一万社を超えるほどあるのだから」
「亡くなるまでは不遇な時もありましたけれど、亡くなってからは良くできている人生だと?」
「歴史にもしはご法度だが、あのまま右大臣を務めていたとしても、これほど有名にはなれなかったろう」
「なるほどそういう考え方なんですね。そういわれればそうだったかもしれません」
「少々オツムのできは良かったが、ただの役人に過ぎず、貧乏貴族であるから、大した家柄も派閥も持たない私が怨霊として祀られ、神格をも与えていただいた。確かに、なぜ都を追われたのか考えたし、都に戻りたいと思ったことはある。不遇の晩年を嘆くこともあった。しかし、恨みに思ったり、呪ったり、祟ってやると思ったことは一度たりとてないはずだ。多分な。何せ遥か昔のことだしな、よく覚えとらん。因みに、祟る、呪う、恨むの意味をちゃんと理解しているか?」
私の覚えている知識が正しければ、次の通りだ。
理解できたかな?
つづく
◆新規掲載の企画 (今日のみ)
該当なし
◆近々最終日を迎える企画
9/29まで 本日最終日です。
9/29 23:59まで 本日最終日です。
9/29 20:00まで 本日最終日です。
9月末日まで
9/30まで
後夜祭:9/30まで
10/6まで
◆最終日までずいぶん時間のある企画
2025/7/5まで
◆期限なし企画が新しい順に並んでいます。
※投稿された日付から1か月で削除されますが、イベントが終わったわけではありません。
10/28で削除します。ただし、コメ欄の数が100を超えると新しい巻に変わりますのでご注意ください。
10/28で削除します。ただし、毎週土曜日に新しいお題が提供される予定ですのでご注意ください。
10/20で削除します。
10/20で削除します。
10/18で削除します。
10/8で削除します。
毎週日曜から始まる Doudoitu de Rennka 100 にご参加いただきありがとうございます。
日付が変わった今日から、最後 (予定) の『Doudoitu de Rennka 100』がスタートしています。どうぞお楽しみください。
今回にご投稿いただいた方と都々逸の作品です。(2024.09.29. 07:00現在)
10/2~10/6
10月4日 0時~10月9日 23時59分
10/10~10/21 主宰者もフライング? 意味分からんわ
1曲目は Char の A Fair Wild 。
2曲目は Char の WONDERING AGAIN 。
3曲目は Hotei vs Char の Stereocaster 。
お気に入りの曲のリクエストやこういう特集を組んでほしいなどがあればコメ欄にお願いします。ジャンルも問いません。
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