今日の気分は? 202400906 No.308
今朝の京都は晴れです。1日を通しては晴れ時々曇りの予報です。午前7時の気温は25℃。日中は35℃予報です。
昨日もそうでしたが、日向ではまだまだジリジリとした陽射しがありますが、日陰はホントに涼しいんです。タクシー会社のCMのように日陰を選んで歩きたい気持ちが分かります。
この頃、宴席での不用意な発言が引き金となり、奈良麻呂頼みの綱である父の諸兄が職を辞す羽目になります。そして失意のまま亡くなります。
さらに不幸が続き、聖武上皇が崩御されます。ただし、後継者選びは聖武天皇の御遺言により道祖王が皇太子となり一段落します。
しかしこれで終わらないのが、この時代の面白さ。道祖王は孝謙天皇のご不興を買ったことで廃太子とされ、替わって立太子されたのが大炊王です。
この交代劇により仲麻呂の政治力が強大であったことが知れます。
この間、奈良麻呂は、何度か黄文王の擁立を狙い、しきりと動き回るのですが、その度に賛同者を得ることができず、計画倒れとなります。
仲麻呂は着々と自分の勢力を拡大しているのに、対抗する手段すら持たない奈良麻呂。
同情すべき点はいくつかあります。
まずは父が偉大。父のようにあらねばという意識が強かったのではないかと推測されます。
仲麻呂に対抗するというのは別としても、後継者を持たない女性天皇が即位することは過去に同じような例があったとしても、後に禍根を残すとして反対するのですが、その代わりとして黄文王を推すというのはどうでしょう。彼が相応しいかどうかは、個々の判断に違いが出てしまうことになります。
そしてこれが一番の問題で、仲間を作るのが下手。
色々と相談事を仲間内に持ちかけたりするのですが、拒否されたり、裏切られたりと散々な目に遭います。
結局、橘奈良麻呂の変と歴史ではいわれていますが、謀反を画策するも、あろうことか山背王の密告により事前に敵方に知られることとなり、戦闘などの争いごとがないままに関係者が捕縛され、未遂事件ではありますが、過酷な取り調べを受けます。そして関係者の一人、過酷な取り調べに耐えられなかったのか、小野東人が自白。
この時も孝謙天皇は助け舟を出されるのですが、続々と大勢の関係者が捕縛され、最終的には奈良麻呂自身が「孝謙天皇を廃し、新天皇を擁立しようとした」と認めてしまい、結局獄中死してしまいます。享年三十七歳。
その後、安宿王・黄文王・道祖王・佐伯全成・小野東人など、関係者には流罪などの厳罰に処されます。
「もうこれ以上は辛抱できん。このまま放っておくと、上皇とあの坊主にすべてを持っていかれてしまうわ」
「しかし殿、いかがされるおつもりで」
「協力者を募り、軍勢を集めるか」
「必要以上に軍勢を集めますと、それだけで罰せられますぞ」
「そんなことはなんとでもなる、じゃが大義名分が必要になるのぉ」
「奈良麻呂の残党狩りでもいたしますか」
「手としては上策じゃが、あの謀反から随分と時が過ぎておるぞ、今更残党狩りでもあるまい」
「新羅討伐は今更蒸し返せませんからねぇ」
「それをすれば上皇にもっと睨まれるではないか」
「仰るとおりでございます」
「我が家に抱えている兵の数をもう少し多くできればのぉ」
「そうでございますね」
権力に執着する者は、今も昔も悪知恵が働くようです。
仲麻呂は『都督四畿内三関近江丹波播磨等国兵事使』という官職を新たに作り、自ら就任することで軍事権の掌握を目論みます。
「都の周辺の国々から軍事訓練の名目で短期間だけ少しずつ兵を集めることにする。一国から二十人程度なら問題なかろう。その国の負担もそれほど大きくはないだろうしな。じゃが十国なら二百人じゃ。軍事調練じゃから一回に二百人くらいなら怪しまれることはあるまい。しかも期間が終われば次の兵が集まる。交代時には倍になる勘定じゃ。我が手勢と合わせれば七百にもなる。さらに一国の兵の数を十倍にでもすれば、一挙に二千を超える兵が集まる、兵力は整ったぞ」
藤原仲麻呂は血統書付きの貴族ではありますが、貴族であるが故に、自分で何かをする訳ではなく、周りを動かすことで何かを成し遂げようとするタイプのようです。しかし、それには有能な協力者が周りにいなければなりませんが、彼の場合はその点が少し甘かったみたいです。
お仲間はお仲間でなかったのか、それともお仲間が裏切ったのか、兵力を手中にする目論見は上皇サイドに筒抜けでした。
「それで、仲麻呂にはいかほどの兵が集まると見る」
「二千か三千ほどではござりませぬか」
「そうなれば都は大混乱になろうな」
「なんとか避ける方策を考えねばなりますまい」
「人数を増やしたことが分かる証拠が手に入ればよいのだが」
「命令書を改竄したとなれば死罪ですぞ、そう簡単に手に入るとも思えませぬが」
「それを手に入れれば勝ちが決まるのだがなぁ」
結果として命令書を書き直した人物が、自身がしたことの罪の意識に耐えられず、法華寺へ駆け込み、改竄を依頼した人物が仲麻呂であることをバラしてしまいます。これで上皇側の大義名分が確定します。
更に上皇は自分たちが正統であることを認めさせるために鈴印 (御璽と駅鈴) を手に入れようとします。
そうと気付いた仲麻呂は息子の訓儒麻呂に奪還を命じ、兵を挙げます。
「鈴印を持っていかれてしまえば、我々は終わってしまうぞ、絶対に取り戻せ」
「向こうはわずかの手勢だ、囲んでしまえば皆殺しにさえできる。それからゆっくり奪えば良い」
見事奪還には成功するのですが、新たに上皇の勅命を受けた坂上苅田麻呂と牡鹿嶋足を筆頭とする兵との戦闘となり、その最中、訓儒麻呂は戦死し、鈴印も上皇側に戻ってしまいます。
ここで終われば良かったのですが、鈴印はもう一度仲麻呂の手に渡ります。怒れる上皇は仲麻呂の屋敷の包囲を命じます。
「どうして発覚した?」
「命令書の書き直しを命じた官人が法華寺に駆け込んだようです」
「増兵はまだ来ぬのか」
「どうやら都に入る前に止められたようです」
「もはや都ではこれまでか。再起を謀るべく、まずは近江へ落ち延びようぞ」
仲麻呂とその一党は包囲された屋敷から夜陰に乗じ抜け出し、平城京から近江を目指します。
しかし戦力的にも人員的にも優位な上皇側は、吉備真備の指示の元、勢多橋 (瀬田の唐橋) を封じ行く手を阻みます。
「勢多は敵の手にあるのか、ならば鳰の湖の西側を通り、息子の辛加知の元へ参ろう」
「越前まではずいぶん遠くにございますが、御一党の皆様は大丈夫でござりましょうか」
「この状況では文句ばかりも言えまい、それに辛加知の元へ着けば立て直しもできよう」
しかしここでも上皇側の動きは早く、勢多橋を封じた上皇側の軍勢は、佐伯伊多智を筆頭とする軍勢を越前に急行させ、未だ都で起こった事態が伝わっていないであろう越前守・藤原辛加知を斬ってしまいます。
愛発関にも上皇側の軍勢が配備され、越前へ入国することすらできません。結局、来た道を戻らなければならず、最後には琵琶湖上へ逃れる途上で討ち取られてしまいます。
この乱によって藤原仲麻呂を含む一族は大勢が戦死し、事実上滅亡するという悲惨な結果となりました。
つづく
二人の英知の結晶がついに現れた。
いつきさまと3.7さまのコラボはこれからどんな展開になるのかと楽しみにしていたのですが、3.7さまが今週末でnoteを卒業されます。
置き土産となった『パンにゃ鑑』は見て飽きない、使って嬉しい作品たちの集合体となっています。ぜひあなたにも使っていただきたい。
いつきさま、3.7さま、勝手にご紹介させていただきました。
問題あれば削除いたしますので、ご連絡くださいませ。
3.7さま、残念だし、淋しくなるけど、これからはリアルな世界でも楽しく過ごしてくださいね。ありがとう。
今日は珍しく何の動きもありませんでした。雑貨店はお休みかな?
日付が変わってようやくお一人。
ひょっとしてこれで終わりか?
期間は2024年9月1日から9月21日が終わるまでとします。
以下の注意事項をよくお読みください。
「 #ふぉれすとどわあふ 」のタグを必ず付けてください。これが付いていない作品は関連作品とは認めません。
タグがバラバラの様相です。上記の太文字のタグをコピペしてお使いください。
小説、エッセイ、詩、音声、映像、その他諸々、形式は問いません。
作品を書かれた方は次のテーマを最低2つ、多くても3つを設定してください。テーマの内容は問いません。メルヘンやファンタジーである必要もありません。テーマの設定がない場合そこでお話は終わるものとします。
終わった話からの続きはないものとします。
どなたの作品のどのテーマを選ばれたのかを本文のどこかに明示してください。
以下は今回の作品群です。
◆新規掲載の企画 (今日のみ)
9/8 23:59まで
◆近々最終日を迎える企画
9/7夜まで
9/8まで
9/8 23:59まで
9/10まで 開催期間が変更になりました。ご注意ください。
◆最終日までしばらく時間のある企画
9月末日まで
9/30まで
◆最終日までずいぶん時間のある企画
2025/7/5まで
期限のある企画でお薦めがあれば教えていただけると有難いです。
よろしくどうぞ。
1曲目は ジェニーハイ の ノーメイクスター (feat. 詩羽) 。
2曲目は ラズリ の MONGOL800 & WANIMA 。
3曲目は wyolica の メトロにゆられて 。
お気に入りの曲のリクエストやこういう特集を組んでほしいなどがあればコメ欄にお願いします。ジャンルも問いません。
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