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星が降る|シロクマ文芸部1/26
星が降るなんてキレイな言葉で片付けられるもんじゃない。
星の爆発によって生じた大小さまざなは欠片が、地球目掛けて飛んでくるのだ。
地球の危機とばかりにファミリーを引き連れ駆けつけてみたが、さすがにこの量ではすべてに対処するのは不可能だと思われる。
ここは一旦引き上げて、壊滅的になった地球を救うっていう方向が正しいのかもしれない。
うん、きっとそうだ。
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『おい、みんな引き上げるぞ』
『引き上げるだって?』
『この降り注ぐ星の欠片はどうすんのさ』
『全部は始末できないだろ』
『確かにそうだ』
『大きいのだけでも対処すればずいぶん助かるんじゃないの』
『それだと今までの怪獣退治みたいでありがたみがないだろ』
『そんなことはないと思うけど』
『とにかくここは一旦引き上げて』
『引き上げてどうすんのさ』
『ひどい状態になってから手を貸す方がありがたみが出るんじゃかいなって思ってさ』
『そんなこと考えてんの』
『正義の味方じゃなかったの?』
『喉元過ぎればってやつで感謝されるのってその時だけなんだよ』
『それでもいいって始めたんじゃなかったっけ?』
『それだけじゃあねぇ。儲かるわけでもないし、銅像が立つわけでもないし』
『そういう方面に目覚めちゃったの?』
『前々から疑問には思ってたんだよ』
『何を?』
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『たくさんのヒーローものや戦隊ものがあるけど、もっと打算的でいいのかもって』
『確かにこっちが傷付いても保証はないもんな』
『そうだな』
『せめて社会保障があればな』
『そういう諸々の思いも引っ提げて今回は後から出張ろうかって思うんだ』
『後から出張って役に立つのかなぁ』
『例えば大きなモノを取り除くにしたって人間なら数日かかるとこをを俺たちならチョイチョイだろ』
『それって怪獣退治よりレベル低くない?』
『そうだよな。まるで便利屋じゃないの』
『結局何がしたいのさ』
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『人助け』
『だろ?』
『ならこのままでいいじゃん』
『そうかもな』
『しゃあねぇ、いっちょこのままやるか』
『そう来なくっちゃ』
『今までの怪獣退治では街も多少はぶっ壊してきたけど、今回は全力で行くぜ!!』
『オゥ!!』
『被害は最小限にするぞ』
『手こずりそう』
『よっしゃぁ行くぞ!!』
『早く終わらせて温泉にでも行こうよ』
『それいいなぁ』
『温泉、温泉、温泉、温泉』
『モチベーション上がるねぇ』
おわり
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小牧幸助さま 参加させていただきます。
よろしくお願いします。
賑やかし帯はいつきちゃん。いつもありがと。
Supercell / 君の知らない物語