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ちいさな推しを錬成して、推しご本尊のライブに連れて行ってみた。

ちいさな推しを錬成しました。
お金は持っていかれましたが、
さすがに腕とか肉体とかは持っていかれませんでした。

本稿初出時はMIQTAKEからジャスト1週間後。いまだに夢の余韻を引きずっている状態のみわさんに対し、旦那が『夜空ノムコウ』を歌って記憶の上書きをしようと必死になっています。余韻ぶちこわすのはマジで勘弁していただきたい。

そのMIQTAKEに、我々夫婦は、推しをかたどったねんどろいどどーる(以降、通称「ちいさな推し」)を連れていっていたのですが、今回は、そのちいさな推しをめぐって繰り広げられたおはなしです。

前提知識~ねんどろいど、ねんどろいどどーるとは~

今回のネタを展開するにあたり、ねんどろいど、ねんどろいどどーるについて取り急ぎ前提知識を。
ねんどろいどはフィギュアメーカー・グッドスマイルカンパニーさんが展開する「手のひらサイズのかわいいデフォルメフィギュア」(公式サイトより)。

そのねんどろいどから派生した、手のひらサイズの可動フィギュアシリーズが、ねんどろいどどーる。頭部パーツはねんどろいどと同規格、すなわち組み換え可能。さらに、どーるの名を冠しているということで、布のお洋服も着せられる。公式からのお洋服の供給があるのはもちろん、お洋服を自作すれば、カスタマイズは自由自在。

というわけで、この前提知識を踏まえた上で、いつものご注意からの本編をどうぞ。

※本編の前に念のためご注意※

  • 本記事含めたマガジン『推しを感じる』にて記載の内容は、初回掲載当時のものです。

  • この記事における体験談はすべて私個人のケースであり、また感想についても私個人の感想です。

  • 推し活はご本尊、およびオタクフレンドリーな場に携わる全ての方へのリスペクトと感謝を忘れずに。

そもそものはじまり


ロケットニュースの推しハーブティー記事ライター・伊達彩香さんの影響で、ひそかに審神者(注:人気ゲーム『刀剣乱舞』(通称:とうらぶ)のプレイヤーの総称)業を始めていた私・みわさん。会社のお昼休み中に流れてきたとうらぶのねんどろいどどーるの情報を見て、おもわずほしくなってしまい、ぽちっとな。(諭吉がぶっとんでいったけども悔いはない)

↓お迎えを決意したのはこちら(年明けに届く予定)↓

(私の審神者業、最初の一振り。ミステリアスなんだけどなんか抜けてる、そのギャップがよい。ちょっと小悪魔なところもツボ)

この過程でねんどろいどどーるなるものを知って、色々調べてみた所、既存のねんどろいどにつけられる、ねんどろいどどーるの素体(下記リンク参照)や、

カスタム用のヘッドパーツ(下記リンク参照)が存在することを把握。

この時点で、私の中にひとつの考えが浮かびます。

これでちいさい推しを錬成すれば、カフェオリオンさんやカフェ小鹿さんに、推しを連れていける…!

※他のお客様がそれぞれの推しのぬいぐるみやフィギュア、ドールを連れてお茶しているのが、羨ましかったのである。

しかしながら、ヘッドはすでに市場になく、Amazonではプレミア価格。

待っていればヘッドの再販もあるだろうし、その間に熱も冷めるだろうと、その時は、思っていました。

しかし…

人体錬成の修行と称してプラモをつくりはじめてちょっと自信がついた私は。

ちいさい推しの錬成をあきらめていなかった。


今回手を出した錬成術(?)「ねんどろいどカスタム」とは

あきらめずに日々ググっていた結果、出会ったのが、「ねんどろいどカスタム」という方法。「ねんどろいどカスタム」については、↓の記事がうまくまとまっているのでそちらを参照。

記事でも言及がある通り、一言で言うと、「改造」です。改造と言う言葉にあるネガティブなイメージを避ける為なのか、界隈ではカスタムとか「自作ねんどろ」と呼ばれております。
素体となるねんどろいど、顔パーツ(後述)はもちろん、エポキシパテ、ヘラ、ヤスリ、塗料など、用意するものは多い(これだけで諭吉さんがふっとびました…)。
スキル面では、みわさんは超が付くほどの不器用。刃物の取り扱いに関しては「未だに時々指の一本もふっとばすんじゃないかヒヤヒヤしている」と旦那に言われるほど。

しかし、これらの壁を乗り越えた先に待っているのは、ちいさい命、ちいさい推しのいる生活!ちいさい推しとのおでかけも出来るのだ!!

今回の製作体制、及び方針、参考資料について

2021/8、いてもたってもいられず、推しの頭部に近い頭部パーツのあるねんどろいどを、中古で購入。道具もそろえていざ、錬成開始。
錬成にあたっては、刃物の取り扱いに長けた旦那に協力を要請して、ナイフでの切削他みわさんがやらかした箇所の後始末諸々に参加してもらいました。

錬成を本格的にはじめるにあたって、旦那と私で、どういう方向のちいさい推しに仕上げるかの方針について、色々語り合いました。
私の推しは実在人物ではあるものの、ねんどろいどとして錬成させるにあたって、リアルに寄りすぎてはいけない。ねんどろいどはそもそも「手のひらサイズのかわいいデフォルメフィギュア」(公式サイトより)なので、その文脈に沿いつつも、推しの良さを落とし込む必要がある…私が旦那に伝えたのはこんなかんじ。
旦那は、その方針に同意しつつ「可能な限りにおける、推しの歳相応の頭部の再現をしたい!」とw 確かに近年の推しのある意味アイコンになってきている部分(失礼)ではあるのでこれは再現せねば。採用。

ねんどろいどどーるの素体は新バージョン素体(archetype1.1)を。ツイッターでねんどろいどどーる関連の販売情報をチェックしていたら、ちょうど発売3週間前くらいで予約在庫が復活した公式販路の販売店さんがあると聞いて、そちらでゲット。
顔パーツは、グッドスマイルカンパニーさんが公式で提供している顔パーツ制作サービス『ねんどろいどフェイスメーカー』で発注。

(理由:自分で面相をうまく描く自信がない。)

さて、ねんどろいどに限らず、フィギュアを作るにあたって欠かせないものが、愛と道具以外にもうひとつ。それは「参考資料」。フィギュア化にあたって原作者が書き下ろしたイラストや、既存のイラスト集に掲載された作品あたりが、その代表格であります。しかしながら、推しは三次元の人。公式版権イラストなんてあるわけが…

↑あったわ。↑

推しがガッツリサウンドで関わっているセガの音楽ゲーム『チュウニズム』。ゲームをサポートしてくれるキャラクター勢に、イラスト化された推しがいた。手元に↑の公式イラスト集があり、そこに推しもいたので、こちらを参考資料として使用しました。ねんどろいどフェイスメーカーで表情作る時には夫婦でこれとにらめっこしながら喧々諤々としましてね…。

あとは補助資料として、こちらのCDの

ジャケット右上にいらっしゃる推しの横顔も使用。立体ですから横から見てもちゃんとしないと。

どーるにするならお洋服もいるよね、ということで、お洋服は自作。グッドスマイルカンパニーさん公式のこちらの書籍のレシピを参照して、

黒のTシャツ(推しのライブ衣装として頻出)と、赤のスリムパンツ(これも推しのライブ衣装頻出)、さらにはライブ中に首に巻いてる想定のタオルパーツを手縫いしました。作るのは楽しいんだけど長時間縫ってると疲れる…。

と、色々資料や用具を揃えて削ったり盛ったり塗ったり縫ったり。夫婦喧嘩が何度も勃発し危機的な状況に陥りながら2か月少々。ついに完成の時を迎えました。

錬成完了!

それでは、ご覧いただきましょう。これが、みわさん&旦那の合作による、ちいさな推しです!

みわさん家の生活感が溢れるものが映り込んでいたりしますが、そこは気にしない。この完成お披露目ショットを撮るだけでも幸せ。

メガネパーツはドール愛好家ご用達のドールショップ・アゾンインターナショナルさんから出ている、ドール用メガネパーツを。

靴はねんどろいどどーる愛好家の個人ディーラーさんの手作り靴パーツから、参考資料や実際のライブ映像を見てイメージに近いものを購入。(グッドスマイルカンパニー公式さーん!靴パーツセットの再販お願いしまーす!!気に入ったやつがもうプレミア価格で手が出せませーん!!!)

服でこだわったのはタオルパーツ。推しの幻のディナーショーグッズとして受注販売されたバーニングレンジャータオルにちなんで、端っこにファイヤーモチーフをアイロンプリントで入れました。ファイヤーモチーフは旦那からのリクエスト。タオル実物を見ながらファイヤーモチーフをちいさく描いたのがいい思い出。

今回元にした、現時点で数少ない推しの公式版権イラストと共に。ポージング再現に適した手首パーツ(いい感じのねんどろいどどーる公式手首セット)が、もう市場から消えていたのが悲しい。マイクパーツは自作した方がよいのか、はたまたジャンクパーツやガチャを探すか。どっちが早いのか。

MIQTAKEへ、ちいさい推しを連れておでかけしてみた。

その完成フォト撮影からほどなくして…。

MIQTAKE、開催決定の報。

完成目標として定めていたライブが、ある。テーブルありならちいさい推しと一緒にライブを、見られる!よっしゃ!
お洋服のメンテナンスや組み立て練習を直前にこなして、自信をつけて迎えた当日。

2回目で、ついに「ここなら安全にちいさい推しが組める!」と狙ったラウンジ的お席に着座。

組んだ。ついでにアクスタも並べてみた。

組みました!

広いスペースに恵まれたので、ちいさい推しと一緒に、いつもの推しのアクスタも並べました。すべては、推しへの愛のため。

「ご本尊の眼前で」というのがポイント。

ご本尊のいるアクトエリアを見守る感じの、推しのアクスタとちいさな推し。

アクスタとちいさな推しには、実際のライブをこんな感じで見守っていただきました。

さて、ここまできたら、この力作。

ご本尊(注:推しご本人のこと)に見ていただきたい…!

ご本尊監修…もとい、ご本尊とご対面。

このご時世ということで、推しとのふれあいタイムは、実質、幕間に設けられた例のカバーアルバム手売り即売会のみ。しかも、購入しないとご本尊がお席に来ないのだ。
すでにTGMSでの初出時に1枚目を買っていた我々(しかも1回目の即売会の時にサインを頂いていた)。ご本尊に見ていただくためには、

2枚目を課金するしかない。

「そもそもがレアもののこのアルバム、ひとりでも多くの人にいきわたるためには2枚目は課金しない方向で」と言っていた旦那を、

圧をかけながら泣き落として、課金決定。

2回目の幕間、思い切って手を挙げて、

ちいさい推し、ついにご本尊と、ご対面!

もうドキドキでした。フィギュア業界でいうところの、

「本人監修」

といっても過言ではない状況ですから。本人の感想が気になる。気になる…(ソワソワソワソワ)。


ご本尊「僕、こんなにかわいくないですw」

私 Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン

ご本尊「(横にあったアクスタを指して)こっちの方が本性ですからw」


そりゃあね、デフォルメフィギュアであるねんどろいどの文脈に落とし込んだら、どうしてもかわいさ方面が出ちゃうんですよ。しかし、ご本尊にそこまで言われたら…

ねんどろいどフェイスメーカーで可能な限り本性に近いヒャッハーなお顔を発注したろやないかーい!


ちいさな推しのいる生活は、これからも続く。続くったら、続く。

後日談。

ご本尊監修の時のご本尊発言が尾を引いて、これから推しをどう捉えていけば(=カッコいいご本尊でいてほしい自分の思いと、ヒャッハーな方が本性と言われたギャップをどう埋めていけばいいのか)と思い悩んでいた私に、旦那がひとこと。

旦那「推しのいうことは理解できる。俺も(みわさんがイイと言って求めるような)カッコつけた風もできなくはないがつかれる、(みわさんはえーって言うけど)ハッちゃけてる方が、ラク。」

…今回の件で、私は男心が、ちょっと理解出来たような、気がします。

拙い語彙と表現ですが、少しでもコンテンツの良さが伝われば幸い。スキはモチベに、サポートは推し活とネタ収集、合唱などの活動に充てます。よろしくお願いいたします。