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『FLORIDA』 Lauren Groff
邦題『丸い地球のどこかの曲がり角で』
なぜタイトルを変えてしまったんだろう?
ローレングロフは、『FLORIDA』にこだわったって言っているのに、日本だから分かりにくいって思ったのかな?
これ、FLORIDAだからいいのにって、わたしは思う。
フロリダは、sunshine 州ってよばれるほど太陽が降り注ぎ、底抜けに明るいイメージがある。
それは、マイアミのせいかもしれないし、ディズニーワールドがあるからかもしれない。
だいたいが、いつも暖かい。
それとは対照的に、このお話は闇が深い。
以前観た「モンスター」を思い出した。
あれもフロリダが舞台だった。
これは、それよりも酷い話ではない。
あんな経験するのは、ごく一部だろう。
でもこっちは、それとは違う。
それでも闇だと感じるのは、フロリダが底抜けに明るくて楽しい印象があるからなんだと思う。
これが、北部の州のお話なら、このコントラストは描けないのではないかと思う。
じんわりと闇へと引き込んでいくような感じがする。
オバマさんが絶賛だそうだ。
ニューヨークタイムズは「この難しい時代に生きる我々に元気を取り戻させてくれる本」と言っているそうな。
ニューヨークタイムズは、なんて言うかずいぶんとマチュアだな。
ニューヨーカーは「最悪のことはまたたく間に身近に迫ってくる」と。
これは、その通りだとわたしも思った。
太陽で例えるなら、そうだこれは斜陽だ。
太陽が燦燦と降り注ぐ土地の斜陽のお話なんじゃないか。
何事も深く悩み過ぎてはダメだ。