オットーラン祭
「オットーラン祭」は300年前に広島市江波が島だった頃から伝わる夏祭りですが、色んなところで紹介されている神様が乗る御座船を櫂伝馬が曳航するほうではなく、陸上で「オットーランジャイ」と叫びながら一斗缶を叩いて練り歩くほうに焦点を当てたドキュメンタリービデオ映画です。取材対象は1999年の祭りで法被を着た若い衆が衣羽神社下のY氏宅(元は駄菓子屋だった)に集まり祭りの準備を始めるところから映画はスタートします。町内会の世話人の指示で神輿を出し、子供会の駄菓子の準備や飲み物の補給場所の手配等の確認をしてから数台の神輿が江波の街を練り歩く風景を撮影しています。世話人や子供たちや神主さんや海宝寺の住職さん、南風EBAあそび代表らのインタビューを間に挟みながら太鼓を叩いて町内を回り、夜になって花火の上がる中を一斗缶を叩きながらかがり火を炊いて江波港と衣羽神社の間を何度も往復する姿が描かれています。今では子供も減り、若者も減ってしまって今も続く祭りも20世紀のようには盛り上がってはいません。これは貴重な記録だと思います。