京急が1年半森林のことに取り組んで見えてきたこととこれから
赤い電車でお馴染みの京急電鉄で、三浦半島の森と暮らしを見つめていく「みうらの森林(もり)の編集室」というプロジェクトがはじまります。最初にどうして、このnoteをはじめるのかについて少しお話しさせてください。「あぁ企業のCSRの取り組みの話か」、とnoteを閉じられてしまいそうな書き出しになってしまったのですが、そんなに長くないので、さらりとでも読んでもらえると嬉しいです…!!
確かに企業が森の取り組みをはじめる、というのはよくある話。なのですが、取り組みをはじめて1年半。本気で森に向き合ってきて、本気だからこそ悩むこともたくさんあります。この悩みは、これから多くの企業さんが悩むことだと思いますし、すでに悩んでいる方々もいらっしゃると思います。
それぞれの難しさやこの悩みを乗り越えていくことができれば、各地の森林と企業の関係性が豊かになると思いますので、本気のプロジェクトの話、ぜひお付き合いいただけると嬉しいです。
はじまりは100haの社有林をなんとかしよう、から
京急電鉄は、三浦半島に約100haの森林を保有しています。これまで手付かずだったその森林は、スギやヒノキの人工林ではなく照葉樹林(あとで説明します)の森です。
少し鬱蒼としたこの森に手を入れ、明るくて心地のよい森林を目指す取り組みが2023年にはじまりました。
「この森にどんな風に手を入れていくのがいいだろうか」とチームで議論を重ね、「できるところからはじめよう」と森の手入れをスタートしました。
神奈川県森林組合連合会に相談し、共に森に少しずつ道を作り、間伐を進めて来ました。
間伐をした木は、地域の木工家と連携しプロダクトにして利用したり、バイオマスエネルギーとして利用しながら1年間試行錯誤を続けてきました。
森林に手を入れることで、森の中に陽の光が差し込んでいく姿に感動し、何より森の中で過ごす時間の豊かさにチームメンバーが森に前のめりになっていきました。
ここがどんな場所になったらいいだろう?と中長期の視点で森の未来を見据えていきたいと考えています。そのためには、まずその森のことを知ること。そして地域のことを知ることの2つが重要だと考えるようになりました。
そこで、三浦半島のこと、森のことを深掘りしながら森と地域のことを考える小さなオウンドメディア「みうらの森林(もり)の編集室」を立ち上げます。
三浦半島のこと、森のこと、生物多様性のこと、木材利用のこと。私たち自身が悩みながら考えていく過程を共有し、企業と森の関係性がよくなっていくことを目指すもの。三浦半島のことを考え、森の未来を考える。
それは環境の話であり、ビジネスの話、どちらも大事にしていくために。
照葉樹林について注釈を入れようと思って、調べたのですがこんな説明が出て来ます。
これでわかる人に照葉樹林の説明が必要なんだろうか...と森の専門用語に度々つまずいています。森のことは難しいけれど、その心地よさやこのプロジェクトに関わることの面白さは、しっかりとした実感があります。
「自然のこと、本気で考えないとやばいよね?」とメンバーと共に話しながら進めているのですが、森林や自然のことはスケールが大きいし、用語も難しい。それでもやっていくしかない。
そんな想いを共有する人たちとともに一緒に進めたいと思っていますので、もし「わかるわかる!」という方がおりましたら、リアクションやお声がけいただけると嬉しいです。
みうらの森林(もり)の編集室は、長野県伊那市で森と暮らしをつなぐことを目指す株式会社やまとわと共に進めています。やまとわは、農林業からものづくり、森の調査などを実践する企画チーム。やまとわチームと一緒に森を歩き、まちを歩き、海を眺めて、私たちが所有するみうらの森林の未来を考えていきます。
このnoteは、その道のり。更新を楽しみにしていただけると嬉しいです。
みうらの森林(もり)プロジェクト ニュースリリース ↓
一緒に森のことを考えるやまとわHP ↓