
ARB+ジャン・ジャック・バーネル「ハガクレ」三島由紀夫へのロックの側からの回答
これは14日の講演会で流そうかと思っていたんですが、私のミスで時間的にできなかったのでここに置いておきます。ARBの「ハガクレ」。ベースを弾いているのがジャン・ジャック・バーネル。
ジャン・ジャック・バーネルはストラングラーズというバンドで今も活動し続けてますが、三島由紀夫の英訳された「葉隠入門」に傾倒し「死と夜と血」という曲を書いています。その曲の歌詞にはこういうフレーズがありました。
彼の目に映る古代スパルタ
夭折とはよきものだ
我々は死を覚悟した
死よりも大いなる愛はない
そしてARBのこの曲には次の歌詞があります
散り落ちる櫻
息を殺して見てる
あやつり人形
あやつり人形
これが三島のことを歌ったのかどうかはわかりませんけど、何か通じるものはあると思うんですよね。
ストラングラーズについての評価はいろいろあると思いますが、このバンドは「アメリカナイズされた文化に対抗するヨーロッパからの反撃」という視点が他のパンクバンド以上に明確だったと思います。ARBとの関係は、ドラムのキースとの友情によるものが大きかったようですが、ARBがバンド内のトラブルが原因でベースが脱退した時、すぐに協力してレコーディングやライブでベースを弾きました。
ストラングラーズのライブ録音を聴くともう好きな時に好きなようにベースを鳴らす(笑)んですけど、ARBでは個性を出しつつも曲を邪魔しないように工夫していたようにも感じます。曲のラストの語りはかっこいいですよ(もっとも「木の葉に身を沈め」という字幕が出ますが、これは「葉隠」の間違いでは…なんかジャンジャックに失礼のような?)。三島由紀夫に対するロックからの回答の一つがここにある。
いいなと思ったら応援しよう!
