見出し画像

「山のカルテ」を作ろう

2009年6月6日日経新聞夕刊に掲載されたものを修正加筆したものです。

 先週末、第29回日本登山医学会学術集会があった。登山を愛する医療関係者、登山家、旅行代理店が年に1度集まって「安全な登山」を目指し学術発表を行う場だ。
 父の雄一郎は講演でエベレスト登頂について語り、僕も「低酸素下における遺伝子発現」のテーマで発表した。数ある発表の中、僕が最も感心があったのが、鹿屋体育大学・山本正嘉教授の「運動生理学から見た高所順化とその不全」という発表だ。山本教授は登山を生理学的に研究している日本の第一人者だ。実践的な活動を重視し、自らも国内外の山に登りデータを集めている。著書の「登山の運動生理学百科」は登山愛好家の間ではバイブル的な存在である。父や僕も2002年から毎年、教授の研究室で体力測定を受け、アドバイスをもらっている。

ここから先は

646字
毎週火・木・土曜日に更新してきます。月に3本以上見ていただく方は、月額マガジンがお得です。初回の月は無料となっておリますので、ぜひ三浦豪太の世界観を1つでも多くご覧ください。

ゴンちゃんの探検学校

¥300 / 月 初月無料

わずか11歳でキリマンジャロを登頂。フリースタイルスキー、モーグル競技では10年間にわたり全日本タイトル獲得や国際大会で活躍。引退後は冬季…

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?