冒険心をくすぐる
2010年4月3日日経新聞夕刊に掲載されたものを修正加筆したものです。
毎年僕たちはこの時期、春の子供スキーキャンプを行っている。彼らはやんちゃでいたずら好き、冒険好きである。圧雪された場所で技術を練習するよりも、森や林の中に入って滑りたがり、簡単な斜面よりも急斜面でドキドキする場所に挑戦したがる。
以前、冒険遺伝子についてこのコラムで話をしたことがある。冒険遺伝子とは危険なことを好き好んで行う性格の持ち主に多く見られる遺伝子だ。
最近これについてのドーパミンの受容体の変異が関係していると考えられている。ドーパミンは報酬や快感に対する神経伝達化学物質である。通常、危険なことを行ったり達成感を得たときにドーパミンが放出され、すぐに再吸収されるが、ドーパミン受容体に変異がある場合速やかに再吸収されず、興奮や達成感がより持続しやすくなり、危険な行為に挑戦したがったり、それに対して快感を覚える。それゆえに冒険遺伝子と名付けられた。
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わずか11歳でキリマンジャロを登頂。フリースタイルスキー、モーグル競技では10年間にわたり全日本タイトル獲得や国際大会で活躍。引退後は冬季…
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