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年齢に負けぬ秘訣

2010年5月1日日経新聞夕刊に掲載されたものを修正加筆したものです。

 ボクシング第49代日本ライト級チャンピオンの嶋田雄大選手(38、ヨネクラ)が、この5年ほど筋持久力を上げる効果があるということで僕たちの低酸素室でトレーニングを行っている。糖質燃焼の途中で発生する中間物質の乳酸は、それが蓄積することで筋肉疲労の原因となる。耐乳酸トレーニングとして低酸素室トレーニングが有効だと考えられているからだ。
 過去に何度か嶋田選手の試合を見ることができた。彼の動きはしなやかで、下半身も肩甲骨も柔らかく動き、ボクシングをしているというより、まるでネコが遊んでいるようにも思えた。ラウンドを重ねるごとに対戦者との差が開き、最後に立っているのは嶋田選手である。とても、もうすぐ40歳に手が届くような人には見られない。

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