「ストップ温暖化」胸に
本記事は2008年2月23日日経新聞夕刊に掲載されたものを修正加筆したものです。
先週末、猪苗代町にあるリステルスキー場で行われたフリースタイルスキーのワールドカップで解説を務めた。
リステルスキー場で行われるワールドカップは恒例になっており、特にここのダフィコースで行われるモーグル競技は最大斜度35度を超える世界的な難コースとして有名だ。
その難コースは今年、寒波と大雪で斜面がカチコチに凍り、さらに難易度が上がっていた。前日の公式トレーニングでは世界最高の技術を持っている選手たちでも完走率が低く、1割程度しか滑り降りることができない状態であった。
しかしさすがはワールドカップスキーヤー。とても環境への順能力が速く、翌日の本番では見事にこのコースを攻めきり大技を披露してくれた。特に目立ったのが、上村愛子選手や上野修選手といった日本勢。彼らはうまさに強さが加わり世界レベルの選手が躊躇するような急斜面を力強く滑り降りてきた。
その素晴らしい滑りを見せてくれた選手たちのゼッケンを見ると「ストップ温暖化」と書かれていた。今回の開催は環境省がバックアップしており、大会のスローガンは「チームマイナス6%」だった。マイナス6%というのはもちろん世界の国々が交わした京都議定書に基づいた日本に課されたCO2削減目標だ。2008年-12年度の約束期間中、温暖化ガスの排出量を1990年比で6%減らすという目標を意味する。
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わずか11歳でキリマンジャロを登頂。フリースタイルスキー、モーグル競技では10年間にわたり全日本タイトル獲得や国際大会で活躍。引退後は冬季…
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