2013年4月1日
モンジョ散策
今回の予定はいつもの行程を半分にして序盤、体調を整えながらアプローチする。そのため普段ならトレッキング2日目ナムチェを目指すのだが、今日は手前のモンジョ泊まりだ 。モンジョはパクディンから3時間程で着くため、ゆっくりと歩く。
行程が短いおかげで景色をゆっくりと堪能する事ができた。サクラやシャクナゲは昨日よりも数も咲き方も見事であった。ゆっくりと写真を撮りながら歩みを進める。モンジョにはちょうどお昼の時間に着くことが出来た。今日の行程はここまでだと思うと気持ちも体も楽である。
宿はモンジョの入口すぐにあり敷地が広く、父はここに着くと懐かしがっていた。1970年のエベレスト大滑降の時、父は立ち寄ってこの敷地でテントを張ったという。当時は更地であったが、いまでは宿が建ち立派な日当たりのいいダイニングまである。
部屋に案内されるとシャワーがついていてひねると熱いお湯が出る。近代化が進んでいるエベレスト街道だが、熱いシャワーこそ近代文明のあかしだ!これまでの遠征ではすぐに体が冷えたり、水が冷たかったりするので、めったにシャワーなんて入る事はないが、まだ標高が低いこともあり浴びることにした。体がスッキリとしてほんのり暖かくなると眠くなり横になると気がついたら夕方だった。
起きてから滅多に立ち寄ることがないモンジョを散策する事にした。モンジョにはサガルマータ国立公園のゲートがあり、その前に分かれ道があるというので、行ってみることにした。50mほど登ると学校の校庭で若者達がバレーボールをしている。道はさらに続き、先を登ると登ほったて小屋のような寺院があり、なかには大きな壊れたマニ車があった。
さらに先には無数のタルチョの旗があり道はモンジョの小さな丘のてっぺんに続く。そこには祠があり、対岸の斜面をみると大きな滝があった。とても神秘的な場所だ。いつもこの景色は見過ごしてきたので、ちょっとした発見に少し得した気持ちになる。
帰り道、そういえば友達のシェルパであるダヌルから、数年前に米国のイエティ捜索チームがモンジョでイエティの足跡を見つけたという話しを聞いた。最初はこんな人通りの多い村にイエティなんて出るわけがないと思っていたが、ちょっと脇道に入るとまだまだ神秘的な場所がある。もしかしたら、この辺りでもイエティがうろついているかもしれない。
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