時にはプライドを捨てることも必要(エッセイ)
人間として、年齢を積み重ねていくと、わかってくることがある……気がする。
その中のひとつが「凝り固まったプライドを捨てる」ということだ。
例えば、今、売れているライトノベルには「味がない」と思う人が、いるとする。
でも、それで購入層ガン無視な「自分の味を出そう」とすると、たいてい失敗する。
なぜか……?
ある「モノ」を売るとき、売るためには「企画力」というものが必要だからだ。
自分の好きなものを書くのはいいのだけど、そのためには「読者に届ける力」がなくてはならない。
――どうして、こういう作品が売れているのだろう……?
……と、考えて、売れている書籍のランキングを見る。
そのランキングから気になったモノを購入して読んでみる。
そして分析するのだ。
その分析を活かして、自作に取り入れていく。
そういう繰り返しをしながら、物書きの活動を続けていくのだ。
大半が失敗することだろう――実際、自分は失敗の連続だ。
だけど、続けることで、なにか見えるものがあるかもしれない。
その自問自答を何回も何回も繰り返すしかないのだ。
自分が生きていこうとする業界はエンターテイメントの業界なのだから、その業界を分析して、答えを見つけるしかない。
自分ならではの味は、その中で見つかるかもしれないし、見つからないかもしれない。
そうして、やっていくしかない。
自分には、なにが足りないのだろう。
自分が、わかるときは来るのだろうか……?
わからない。
けど、やっていくしかない。
そんなことを思う毎日です。
自分の中にある憧れをチューニングしていき、その憧れを加工しながら、うまく形にできるといいね。
自分の色を出すのは、そのあとでもいいか……。
最近は、そんな思いを抱えています。
いつか本当に、うまく形にできるといいね。