転移=チート無双ハーレム生活……になるとは限らない(短編小説)

  *

 タオルのような陣幕があった。

 そこは一種の聖域であった。

 俺は、これから死刑に処される。

 どうやら俺は戦国時代に転移したようだ。

 しかし、転移したのはいいものの、ある武将の陣幕の聖域に空中から転移したため、空から普通に落ち、足を骨折した。

 さらに追い打ちをかけるように陣幕の聖域にいたボス武将が「なにやつ!? ひっ捕らえろ!」と俺を拘束する命令を出したのだ。

 せっかく転移したのに……。

 どうせなら戦国時代でチートなスキルを手に入れて無双したかったのにな……!

 こうして俺は転移した戦国時代で活躍することなく生を終えるのだった――。

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