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不良学校の担任

ぼくの通っていた高校は北九州市にある高校でいわゆる不良高校です。ぼくはバレーボールで入学したので不良ではなかったのですが、クラスも学年も学校も中学生の時にヤンチャして公立に行けなかった生徒ばかりでした。今だから言えますがクラスのほとんどがタバコを吸っていましたし、すぐに手を出す人間ばかり。ぼくは工業科だったのでクラスの全員が男子です。(他の科に女子はいました)そんな不良学校の先生は生徒より大きくて強くて恐怖の存在でした。とくにぼくのクラスの担任はどの学年の人にも恐れられており、見た目は身長と顔が大きくオールバックで常に黒スーツを着ていて喋り方がほぼヤクザで、不良を鎮静させるためにしっかりと体罰をしてくる先生でした。

入学してすぐのホームルーム時に掃除道具入れの扉が開いており、先生が一番近くの席に座っていた野球部で体の大きな大鷲(オオワシ)くんに『そこ閉めてくれ〜』と頼んだので大鷲くんが手を伸ばして閉めてあげたところ『大鷲〜、ちょっと廊下こい〜』と言われ先生と二人で廊下にいき少し経つと大鷲くんが一人で口から血を流し帰ってきました。何が起きたかを説明してくれない大鷲くん。クラス全員が頭の中で何が起きたかを想像するだけの恐怖の時間。掃除道具入れをちゃんと閉めたのに殴られたであろう大鷲くん。バトルロワイアルでも始まるのではないかという緊張感が漂う教室。黙って座った大鷲くん。頼む。教えてくれ。大鷲くん、何があったんだ。大鷲くんが口を開きました。『座って掃除道具入れの扉を閉めたから殴られた』え。それだけ??それだけでこんなことなる??ぼくらがチワワのように震えて生活することが決定しました。

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