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楽天モバイルから付与されなかったポイントを付与してもらった方法

2月の中頃、ぼくは楽天モバイルの回線とスマホ本体をネットで契約した。
まさかトラブルに巻き込まれるとは思ってもいなかった。安いので期待していなかったし、メインの回線は別にあるのでいいかと思っていた。

その頃、楽天モバイルではキャンペーンを行っていた。
回線を契約すると5000ポイント、特定のスマホを購入すると最大2万ポイント、計25000ポイントがもらえるという内容だった。
そろそろスマホに月1万円払うのもバカらしく感じていたし、ポイントももらえるしいい機会だと思った。

申し込んだ日が2月15日で、18日にはスマホ本体が届き、回線も開通した。

さて、ポイントをもらうにはある条件を満たさなければならない。
1.Rakuten Linkを使用して10秒以上の通話を行う
2.Rakuten Linkを使用して1回以上メッセージを行う

この2つを満たさなければならない。
ぼくは同じ時期に申し込んだ知り合いと一緒にメッセージのやりとりと通話をした。条件は十分満たした。

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このように通話もメッセージのやりとりも行った。

ポイントは条件を満たした翌々月の末日に付与されるとサイトには書いてあった。
2月18日に条件を満たしたので、4月30日にポイントが付与されることになる。

そして4月30日…
ポイントを確認したが5000ポイントしか付与されていない。アプリには本日多くのお客様にポイントを付与するので反映まで時間がかかると書かれていた。とりあえず楽天モバイルのサポートに問い合わせしておいた。

問い合わせは基本的にチャットで行われる。電話でも対応しているみたいだが、Twitterを調べる限りなかなか繋がらないみたいだ。

作戦会議と気になったところ

5月1日
この日は友人と遊んだ。ただカレーを食べて、感染症対策にオープン席のあるカフェであれこれ話をした。
そしてこの友人は、認定司法書士の資格を持っている。ということで今回の件を話してみた。

1.条件を満たしているのに期日までにポイントを付与しないのは違法なのでは?

ポイントも現金と同じように扱うとのことで、条件を満たしているのにポイントを付与しないのは債務不履行になるとのこと。

2.翌々月の末日頃に付与と書かれていたが、"頃"ということはいつのことなのか

そもそもお金(ポイント)が関わる大事なことの期日に曖昧な表現を用いることがよくない。例えば翌々月の末日に付与と言っておきながら、半年や1年後に付与するのは許されない。せいぜい1週間以内が限度とのこと。

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このように楽天モバイルの公式サイトには"翌々月末日頃に付与"と書かれている。通常このような曖昧な表現は許されない。

3.訴える場合の手段と手順は?

まずは内容証明で催告書を送る。
催告書とは簡単に言えば、この日までに払ってね~、という書類である。借金の催促などで使われるのが一般的なようだが、前述の通りポイントも現金と同じように扱うので、ポイントを付与しないことは債務不履行となる。
ちなみにお金を返せと支払いを促す書類に督促状があるが、催告書の方がより強い表現になる。このあと説明するが、催告書に応じないと裁判が待っているからだ。


少し話が逸れたが、楽天モバイルが催告書に応じずポイントを付与しなかった場合、次はADRを行う。
ADRとは裁判外紛争解決手続のことで、文字通り裁判を行わずに法的なトラブルを解決するため、第三者が中立的な立場で仲裁をしてくれるという仕組みである。
そして楽天モバイルがADRにも応じないとなればいよいよ裁判となる。
勝率は95パーセントほどとのこと。証拠もあるし、こちらに一切非がないので負けようがないらしい。

ということでこの日は認定司法書士の友人と楽天モバイルをどう訴えるかについていろいろ話したのでした。

サポートの品質

一応引き続きチャットでサポートにはポイントが付与されていないから対応してほしいと伝えてはいた。しかし、的外れなことしか言わない。恐らくマニュアルがあって、それをコピペしているだけなのかもしれない。Twitterを検索すると、話の通じないサポートと格闘している人も少なくないようだった。

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AIの質問にいくつか答えるとサポートと直接やりとりができる

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素直に聞かれたことを答え、質問を入力する

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詳しく調べるので詳細を求められる

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なぜか別の人に変わって、付与日前に適用の有無を調べることはできないと言い出す。まぁ確かにこのやりとりをしたのはポイントの付与日である4月30日だ。

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待ってほしいと言うので待ってあげよう。ただ、付与日である4月30日はあと3時間で終わるが・・・。

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結局付与日である4月30日を過ぎてもポイントは付与されなかった。

こういう感じで、楽天モバイルのサポートはやるように見せたり、かと思えばダメだと言ったりでコロコロと変わってしまう。だいたいの人はこれで嫌になって諦めてしまう。

催告書を送ろう

まずは第一段階として催告書を内容証明で送らないといけない。
催告書についてはすぐ認定司法書士の友人が作成して送られてきた。

内容としては、条件を満たしたのに2万ポイントが付与されていません。よって、令和3年5月17日までにポイントを付与してね、という感じである。
期限を設けなければ本当に埒があかない。

ぼくは催告書を印刷して郵便局に持って行くだけだが、内容証明として出すにはいろいろなルールがあった。自分のミスもあったりして、郵便局には4往復した。

まず1回目は印刷する部数が足りなかった。
内容証明というのは、郵便局が内容を確認し、確かにあなたはこの書類を誰々宛てに出したということを郵便局が証明し、相手先にしっかりと配達するというものである。
だから相手はそんな郵便届いていないとか、知らないとか捨てたとか、そういう言い訳ができなくなる。
こういう仕組みなので、必要な部数は3部となる。差出人と郵便局と相手の分だ。

自分はうっかりして2部しか印刷していなかった。
翌日改めて郵便局に行き、3部差し出したが、職員さんが渋い顔をしている。申し訳なさそうに、文字数と行数の制限があって、それをオーバーしているので受けられないと言った。
うーん、知らなかった。職員さんから内容証明のパンフレットをもらってその日は帰った。

・1行20字以内、1枚26行以内
・1行13字以内、1枚40行以内
・1行26字以内、1枚20行以内

これが内容証明として出す際に満たしていないといけない条件である。
認定司法書士の友人に報告して、文章を削ったり行をずらしたりしてもらった。

三度目の正直とあって、今度こそ出すぞと意気込んで郵便局に向かう。
さすがに顔を覚えられてしまった。内容証明ですよね?と先に言われた。もうなにもないだろうという気持ちで書類を提出したが、職員さんがまた申し訳なさそうな顔になった。
「すみません、大変申し訳ないんですが1枚目が27行ありまして・・・」
いやいや、印刷する前に数えたけど26行だったはず・・・。しかし数えてみたら確かに27行あった。Wordが見た目通り印刷されない問題だ。そんな問題があるのかどうかは知らないが、確かに1行ずれて1枚目が27行になっていた。

こちらのミスではあるが、職員さんが申し訳なさそうな顔をしてすみませんと言うのでこちらも申し訳なくなった。悪いことをしたような気持ちでおうちに帰った。

4度目、今度はもう印刷のズレも解消して完璧な催告書を郵便局に持って行った。内容を確認するので30分ほど待たされる。その間、郵便局のまわりを散歩した。
30分後、郵便局に戻ると、書類に問題はないとのこと。催告書を内容証明で出すことができた。ちなみに内容証明を出すときは配達記録も付けた方がいい。配達記録は郵便物を相手先に配達したあと、それを知らせる郵便が自宅に届く。確かに相手に郵便を届けましたという証明である。

楽天モバイルの反応

催告書を送ったのは5月7日のこと。ポイント付与日から随分と日が経った。
その間も楽天モバイルのサポートはよく分からない返答をしていた。

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なぜかポイントを付与する条件の達成期限を案内してきたり・・・

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なぜかまた詳しく調べるだとか言ってきたり・・・

ぼくはイライラするのは損だと考えるタイプなので、感情的に話すことはないのだが、チャットのログを見ていると最初の頃に比べて少々乱暴になってきている。

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催告書を出してからは何度かこのような文章を投げたりした。
あまり言い過ぎると強迫になってしまうので、念のため認定司法書士の友人に聞いて許可を得た。

解決に向けて

さて、ゴールデンウィークが終わって5月10日、恐らく楽天モバイルも本格的に動き出すころだろう。催告書を出したのは5月7日なので、多分それなりの責任者が催告書を見ているはずだろう。

楽天モバイルがどんな反応をしてくるのか楽しみにしつつ、数日が過ぎた。

連絡が来ないので、認定司法書士の友人と、裁判やりたいね〜なんて話をしていた。

裁判となると相手も当然弁護士を用意してくる。その弁護士から意地悪な質問をされるので、それに答えなければならないそうだ。

意地悪な質問とはどんなものなのか。
例えば、あなたがキャンペーンのサイトをちゃんと読んでなくて、勝手に騒いでるだけなんじゃないですか?とか、結構イラッとくることばかり言われるとのこと。そこは我慢して、ある程度の質問はわかるから事前に打ち合わせをするとのこと。

なんかドラマとかで見るやつだ。つまらないわけがない。

しかし残念なことに5月13日に楽天モバイルから電話がかかってきた。日本語の通じない支離滅裂なサポートと違って、ちゃんと言葉が通じる人だった。多分責任者なのかもしれない。申し訳なさそうな口調だった。もしかしたらいろんなトラブルの対応で忙しいのかもしれない。かわいそうだなと思った。

その男が言うには、ポイントを付与しますとのこと。
なんだ、終わってしまった。残念だった。こちらは条件を満たしているのでポイントを付与してもらうのは当たり前だからだ。

その男は続けて話す。
なぜポイントが付与されていなかったのか、その原因について話してなかったと思いますと。
原因はなんなのか。
男が言うには、Rakuten LINKを使用してSMSのやりとりを行っていただかないといけなくて、お客様の場合SMSのやりとりの履歴がなくて、それでポイントが付与されなかったとのこと。

いや、キャンペーンのサイトにはRakuten LINKを使用してSMSでやりとりをしろとは一切書いていない。メッセージのやりとりをすることと書いてある。だから当然SMSでやり取りするわけがない。

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見ての通り、SMSでなければならないとは書かれていない

書いてもいないことをできるかよって思ったが、相手がポイントを付与すると言うので指摘はしなかった。恐らくこれは苦し紛れの言い訳なんだろうと思った。システムに欠陥があってそれで付与されなかったとか言ってしまえば、今の時代すぐにネットに拡散されるだろう。楽天モバイルも"#楽天モバイル被害者の会"というハッシュタグがあることも認知しているだろうし。だから苦し紛れの言い訳をしたのかもしれない。

男は非常に申し訳なさそうな口調で、あとでRakuten LINKを使ってSMSのやり取りをしてくださいと言った。

電話を切ったあと、仕方ないので1回だけSMSを送信した。

一応これで解決した。
ポイントは5月20日に付与するとのこと。

そして5月20日、無事に2万ポイントが付与された。しかも期間限定ポイントではなく通常ポイントだった。

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約束は守ってくれた楽天モバイル。やればできる。

これで終わりにしたいところだが、物足りなさを感じる。認定司法書士の友人が、書類の作成費用と郵便代を請求しようと言った。

書類作成費用と郵便代合わせて11000円をポイントで払ってもらおうということになった。

これが裁判であれば負けた方が費用も含めて払うことになるが、今回のように催告書の段階で応じた場合は相手は必ずしも費用を払う義務はない。しかし、作成費用と郵便代を請求するのは問題ないとのこと。
そりゃそうか。相手が最初からまともに対応していればこんなことにはならなかったし。

ということでサポートに書類作成費用と郵便代を払うように伝えた。

日本語が通じない人に戻っていたらどうしようかと思ったが、意外にも話がスムーズに進んだ。もしかしたらマークされているのかもしれない。

費用については5月27日に付与するとのこと。

そして5月27日、作成費用と郵便代11000ポイントが通常ポイントとして付与された。

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催告書を送ってから話がスムーズに進んだ

我々の完全大勝利である。
ということで終わり。

まとめ

今回の件で学んだのは、困ったら法に頼った方が早くて確実ということ。

もし催告書を送るという方法を知らなければ長引いていただろう。楽天モバイルのサポートは言うことがコロコロ変わるし、話を理解してくれないし。そんな感じなのでサポート相手にどうにかしようと思えば数ヶ月単位で争うことになる。実際に数ヶ月間やり取りしている人もいたし、泣き寝入りしてしまってる人もいた。

そういう人は催告書を送る方法を試してみるのがいいかもしれない。
費用の相場は認定司法書士なら5千〜1万円とのこと。うまく行けば相手が費用を払ってくれるかもしれないので、損をすることもない。

条件を満たしているのにポイントを付与してもらえてない人は、気軽な気持ちで催告書を作ってもらい、楽天モバイルに送りつけよう。そしてポイントをゲットしよう。

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