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EDMが音楽にもたらしたモノ。異形か、騒音か。

 音楽はいろいろ聴きますが、正直、EDMっていうのはまったく興味なかったんです。電子音楽なら他のを聴くし、世間を賑わしているEDMが耳に入ってくる限りでは聴こうとは思わなかった。ただ、それは偏見ですよね。

 というか、EDMの定義ってかなり曖昧じゃないですか?自分の中では、曲としては、普通にポップな曲を過激な音で鳴らしたモノ、という風に落ち着きました。ただ、かなりザックリしてます。ギターが歪んでたらロックだ、ぐらい大らかなジャンル分けです。


 話を戻します。とにかくまずは、ちゃんと聴いてみないと判断できない。しょうがない、ちゃんと聴くか!となっていろいろ聴いてみると、(新しいジャンルの開拓は体力が要ります。)やっぱ、いいモノもあります。

 deadmau5とかスクリレックスとかの系統は全然聴けるというか好きです。ただ、聞くに堪えないのもありました。この両を1つのジャンルとしてカテゴライズするのは厳しいんじゃないかと思ったりします。具体的な名前は挙げませんけど、これらを同一のジャンルとするならば、EDMという概念はやはり曖昧な概念じゃないのかなぁと。括りにしても、かなりザックリとしたもの、というのが自分の考えです。

こーいう歌心のあるポップなのはいいっすね、子供が歌っているのもいい。

もはや戻れない

 EDM以降の音楽は、もうEDMのような派手な音が基準になるんじゃないでしょうか。EDM特有の音は、例えば、大胆なオーディオデータ編集によるチョップとか、ワブルベース、グリッチなどなど。
 生楽器ではおよそ出せない機械による音達が(ただし、楽器も音を出す木製の機械。)『EDMらしさ』を生みますが、これらの音も正直耳が慣れたというか、もはや普通な感じになっていますね。これ以上、人々はどんな過激な音を望むのか。過激というよりは、洗練、多彩さの方向に進みそうな気もします。

 Rock“ロック”については後述しますが、こうなってくると、もはやギターを歪ませたからどうなの?っていう話にもなってきます。

 サウンドつくりの規模や、複雑さはポップの領域でも、拡大していくでしょう。たぶん、EDMという現象はその萌芽だったのかもしれません。EDMは稚拙な音楽と揶揄されもしましたが、みんな最初は赤ちゃんですしね。


過渡期的な存在

 Deadmau5はAviciiの死後、EDMは終わったと発言したそうですが、ムーブメントとしてのEDMはそうかもしれませんが、サウンドの在り方とか方法論は残って、また音楽は新たな方に進化、変化していくでしょう。

 そういう意味では、EDMは過渡的な音楽だったのでは、という気もします。

小室哲也とチャーチズ

チャーチズはEDMではありませんが、すこし取り上げます。フジロックでトリを努めたチャーチズはどちらかというと、エレポップです。
 初期は落ち着きつつも、リッチなシンセサウンドを強調した感じでしたが、最近はかなり派手目なポップです。

 で、それを聴いてて思ったのが、コレって小室ポップじゃん、と。女性ボーカルがおっさんを引き連れてポップな曲歌うのなんて、J-POPで散々やりましたよね。海外ではあまりないのかな、という気がします。

 もし、こういう形態の音楽ユニットが今後増えるとしたら、小室さんは20年くらい先を行っていたことになりますね。


 90年代J-POPは、音楽的に言えば結構なんでもありで、ELTとか改めて聴くと、特にキーボードの五十嵐さんがいた頃は、結構プログレ調というか、発見が多いです。
 小室さんもELP好きだし、ファイナルファンタジーの植松さんも好きですよね。90年代のアニメ、ゲーム音楽界の人たちはプログレ好きが多くて、それで育った自分がYesとかELPを聴くとしっくりくるよなーって今にして思います。

 やっぱ、みんな洋楽好きも多くて、J-POPのなかにこっそり入れてたわけで、そのごった煮感は今だからこそ、新しいのかもしれません。

 ミウラ義幸としては、それらを発展、洗練させたポストJ-POPという音楽をやっていく所存であります。

ロックの立ち位置

 さんざんロックは死んだ、論争は繰り返されてきましたが、いよいよ終わりっぽいです。ただ、注意としては若いロックバンドでいいバンドはいっぱいいますし、聴いています。ただ、もはやロックバンドという形態が、これからの音楽の形や進化に対応できないんじゃないのか、という悲観的な考えが浮かんでいます、。

 ロックは好きですし、これからも聴いていくと想いますが、現在進行形の音楽としての立ち位置はかなり厳しくなるでしょう。

 なので、どちらかというとカントリー、ブルース、ファンクといった、ルーツミュージックの仲間入りをするのだ、という解釈の方が正しいのかな、という気がしてきました。それ自体はむしろ素晴らしいことであるはずです。それだけ、歴史を積み重ねたということですね。

まとめ

 まだまだ自分自身はEDMはいろいろ聴いてみないとな、って感じで、楽しくやれてます。
 乱暴に言えば、ちょっと音が過激なただのアメリカンポップスです。別にわざわざEDMと定義する必要もないし、卑下しなくていいのです。

 音楽なんて、良いか悪いか、好きか嫌いかですものね!

では、また!

文:ミウラ義幸

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