私のなかで融合しているもの
みなさん、こんにちは。
今回の東京行きは風俗の仕事に関わるものがほとんどでしたが、午前中は仕事をする前から興味があった展示会に行ってきました。
Bunkamuraで行われている「トワル・ド・ジュイ展」で、「トワル・ド・ジュイ」とはフランスのトワル・ド・ジュイ地方で作られた布地のことですが、その地方独特のプリント柄も「トワル・ド・ジュイ」柄として、欧米そして日本でも愛されています。
私はその布地もその布地で作られた小物が大好きでした。
Bunkamuraも好きなスポットのひとつでよく映画を見に行ったりカフェで食事をしていました。
展示会をひとりで見たあと、ツイッターで知り合った男性と待ち合わせてカフェで食事をしました。
展示会場もカフェも金銭的にも時間的にも余裕のあるご婦人だらけで、同席した男性は「旦那さんは牛丼ですませているのかもしれないのに」と言いましたが、私はむしろ「こういうところにくる女性の配偶者がうちのお店のような少し高めの風俗店に通う層なのかもしれない」と思っていました。
その人の人格や生活のレベルとエロいことの関心度にはなんの共通点はありません。
ただ、その人の嗜好や使える金額によって選ぶものが違ってきます。
そして、金額ではなく嗜好で選べるほうが幸せだと思います。
ところで、トワル・ド・ジュイを使ったボックスを見て思い出したのですが、かつて料亭で仕事を始めるときに、仕事道具を入れる箱にトワル・ド・ジュイのような華麗な布を使った箱が欲しくていろいろと探しました。
お店のママさんは「100円ショップで売っているプラステック製のかご」を買うように言いましたが、私は100円ショップで日用品を買ったことがほとんどありませんし、それは安くはない金銭を払ってくださるお客さまにも失礼だと思いました。
結局、フランスのヴィンテージ(アンティークは100年以上経ったものでそれほど古くはないそう)の裁縫箱を見つけました。
その建物と同じぐらいの年代を経たもので、部屋の雰囲気にも仕事の内容にもぴったりだと感じました。
プライベートの私は上流と呼ばれる家に生まれ育ち、結婚相手もそれ相応の人を選びました。
そんな私が風俗嬢をしていることのギャップに驚く人も多いですが(今回の撮影のテーマもまさにそれでした)、私のなかではどちらも「わたしの好きで、わたしらしくいられるもの」なのです。
私は、私が自分らしくいられる仕事をするために努力を惜しまないつもりです。