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熱量の差異

先日、何気なくつけたテレビで時計職人に密着しているのを見た。
途中からだったのだが、小さい時から時計の仕組みに興味があって、パーツも自分で全部手作りしていて完全オーダー品を製作しているような職人さんだ。
一日というか、人生の大半を時計と向き合う生活を送っていると思う。

別の日に、女性バイオリニストの日常生活を話しているところもテレビで見た。
今はプロなので1日の大半がバイオリンの練習だとしても仕事なので当たり前だが、子供の頃に練習できないのが嫌で修学旅行も参加しなかったという話には驚いた。

自分は好奇心旺盛で、すぐにいろんな事に興味を持つし、気になったらすぐに何でもやる。
友人からも「何でも出来るよね」ってよく言われる。

違う。
「何でも出来る」のではなく、いろんなことを何でもやってみるからそこそこ出来る」だけなのだ。

すぐに何でもやり始めるが飽きるのも早い。
ある程度出来るようになってくると興味が薄れてしまう。
その中でもおもしろいなと思ったことは続けているが、ひとつの事に没頭することはない。広く浅くそこそこのクオリティってやつだ。

例えば、、、
パンを焼いたりお菓子を作るのが好きだが、だからと言ってパン屋になって一日中パンを焼くなんて想像しただけで無理だ。
一日限定ならまだしも、それがずっと続くと思うと無理だ。

織物にハマって楽しんでいる。
友人に頼まれたものは喜んで作るが、それも仕事として毎日朝から晩まで織るとなったらやりたくなくなるに違いない。

今までの人生を振り返ってみて、誰にも負けないくらい夢中になった好きなものなんて一つもない。
こうして文字にして自己分析してみると、魅力度ゼロの人間のようでつらいw


友人には嵐のファンが何人かいる。
みんな当然のようにファンクラブに入会して、コンサートのチケットの当たり外れに一喜一憂している。
今回の活動休止のニュースについては、涙を浮かべながら熱い想いを聞かせてくれる。
学生でもなく、学生の子供を持つような大人が必死でアイドルを追いかけ、コンサートをはしごするエネルギーはどこから来るのだろう。

そばで見ていると感心するし、羨ましくもある。
自分は物に関してもだが、人に関しても執着心がこれっぽっちもない。
この人の歌声が好き嫌いとか、演技が好き嫌いの好みはあるが特定の人に熱くなるようなことがないのだ。


何か一つのことに没頭出来る人はそれを極められる人。
これだけは誰にも負けない!ってものがある人だ。
自分は、よく言えば何でもそこそこ卒なくこなすタイプだが、これだけは人に負けない自信があるものが何一つない。

熱量の差異という表現であっているのかどうかもわからないが、物事に対する熱量の違いは生まれ育った環境によって異なってくるのか、そもそも生まれ持った性質の違いなのか、、、

一度は熱くなる気持ちを体験してみたいが、努力と忍耐が嫌いな私には一生縁のないものだろう。
熱量アップのコツがあるなら教えて欲しいw

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