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やっぱりあなたに来てほしいから

こんにちは、みうらんです。

ガソリンスタンドの中のゼロウェイストショップ、エコルシェ5302の閉店まで残り3日となりました。

最後の一週間を迎え、改めてこの場所でこのお店を2年9ヶ月営業できていたことがどれだけありがたいことだったのか身にしみている今、もし間に合うのであれば一人でも多くの人の記憶にエコルシェ5302という存在を残したいと思い、noteを書くことにしました。

最終営業日は12月20日。16時までの営業です。
ぜひ、なんとかしてでも足を運んでいただけたら嬉しいです。

夢が叶った場所

エコルシェ5302の始まりについて詳しく書くのは割愛しますが、壇上で「いつか量り売りのお店をやるのが夢です!」と話していたら、その願いをキャッチしてくれたガソリンスタンドの社長さんに声をかけてもらい、ENEOSの待合室で常設店舗を開くことになったというのが始まりでした。

今思えば、小売店でアルバイトすらしたことがありませんでした。
スーパーのレジを打つのはめちゃくちゃ早いけど、物を仕入れて売るということを体験したことない私たちが、量り売りのお店をオープンしたということ、そしてそのハードルの高さをさほど感じていなかったということは、あまりにもその時に全力だったのだと思います。

「エコなお店をやるんだから、お店で使うものだって当たり前に新品を買うのは違うよね!」と、私たちは中古の棚やワイン運搬用のワイン箱を車の後部座席以降がパンパンになるほどに集めて回りました。

できる限り生産者さんから直接仕入れる、というか、問屋さんという存在すらよくわかっていなかったから、生産者さんから仕入れるしかなかったのかもしれない、と思うくらいに目の前のことに全力で、約80品目を集めエコルシェ5302は2022年3月24日にプレオープン、そして3月26日にグランドオープンしました。

横須賀の買い物に革命を起こす!

お隣、湘南エリアに比べると街全体のエコに対する意識が低いようにずっと感じていました。
「横須賀の買い物に革命を起こす!」という気持ちを胸に迎えたオープン初日は、これまで応援してくれていたたくさんの方が足を運んでくれて、本当に幸せな日になったことがついこの間のように思います。

ここが、スタート。
マイ容器での買い物がもっと身近に、ラフに。
値段で選ぶのではなく人や場所で選ぶ価値観の革命を起こしたいと思います💪

みうらんのインスタ投稿より

オープンしてからしばらくは、彩子さんと2人で店番を回していました。
週に4日の営業といえど、私たちにはそれぞれ子どもがいるので子どもの体調不良とか、授業参観とか、様々な困難をなんとか乗り越えながら、なるべくお店を休まないように、時には午前と午後で交代をしながらお店に立ち、お客様や納品に来る生産者さんとの交流を楽しんでいました。

ひとつ目の転機

お店がオープンしてから約一年。
お店がなんとなく形になりルーティン化してきた頃、私たちは「二人でがっつりミーティングできる日を作りたい」という思いから、毎週水曜日の営業をスタッフさんに任せることにしました。

自分たちがいなくてもお店が回るようにマニュアルを作ったり、教育の時間を設けることは私たちにとっても大きな挑戦でした。

この時に「やりたい!」と手を上げてくれた3名のスタッフは、誰一人かけることなく最後まで一緒に駆け抜けてくれました。本当にありがとう。

「自分たち以外の人がお店に立つ」というのは、一つの大きな転機であったように感じています。

ふたつ目の転機

そして、2024年の始まり。
彩子さんから、「週5で別の仕事をしたいから、店番ができなくなっても大丈夫か」という相談を受けました。
一緒にエコルシェを広げていこう!となんとか走り続けていた3年間。
私たちに経済的な余裕はなく、家族からも「いつまでこの状態で…?」という、言葉を選ばずにいうと"圧”みたいなものも感じている時ではありました。

他の人の、一度きりの人生の子育て真っ盛りの30代の葛藤に"NO"ということができなかった。

エコルシェを続けていくためにも、彼女の意思を尊重したいというのがわたしが出した結論でした。(割と現場で即答ではあったけど…笑)

これまで毎週水曜日のスタッフと、他の日は私たち2人で賄っていました。
わたしの中では勝手に彩子さんがエコルシェ5302の店長という意識があったのと、わたしも他にやりたいことがあちこち出てくるので、スタッフさんに店番を任せるタイミングが増えてきました。

この時、このお店を一番に思って動ける人がいなくなったのだと、今ではそう思います。

"店長さん"の重要性

なんだか宙ぶらりんになり、それでもお店の営業は続いていきます。
宙ぶらりんとはいえ、スタッフさんたちはお店のことをとても好きでいてくれたし、わたしも店番に入ってお客様や生産者さん、ガソリンスタンドのスタッフさんと交流するのが楽しみでもありました。

それでも、神は細部に宿るという言葉があるように、結果は顕著に現れました。

お店の売り上げ。グレーが昨年同月で、前年比50%前後の月が続きました。

お店に全力で想いを注げる人がいなくなると、結果は数字に出るという経験が今の段階でできたことは、私たちのこれからにとってとても大きな意味を持つのだと思います。

自分たちで回せないのなら、「店長さん」をしっかりと決めて、良くも悪くも責任の所在を決めること。もちろん、最後の責任はわたしが取るのだけど、店長さんを決めきれなかったことは大きな要因になっている気がしています。

もっとできることはあった

今となれば、もっともっとできることはあったと思います。
そして、あえて避けるようにしてきた"ノルマ"や"目標"の重要性というか、それらを持つことの意味も今ならわかるような気がしています。

とにかく目の前のことに必死に、ハムスターのようにただただ走り続けた日々。
そんな私たちの姿に応援・共感してくれる人はたくさんいました。

2年9ヶ月の営業期間を経て、残り3日となった今。
私たちが間違いなく全力で作り上げてきたエコルシェ5302の姿を、一人でも多くの人に見てもらいたいな、と素直にそう思いました。

明日から金曜日、10時から16時までお店で待ってます。
彩子さんも、20日はお店に立ってくれます。

これまでお店を共に守ってくれたスタッフさんと共に、最後のゴールテープを切るまで駆け抜けたいと思います。

あなたのご来店を、心よりお待ちしております。


みうらん

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みうらん
サポートいただけたらちょっと贅沢なおいしいものを食べたいです。えへへ。