野生動物にもソーシャル・ディスタンス
米国の新型コロナウイルス感染者数が500万人を超えた中、サウスダコタ州の小さな町スタージスで、8月半ば、世界最大規模といわれるオートバイ・ラリーが行われた。
感染拡大後の全米で最大規模の催しである。例年50万人規模のバイク愛好家が集まるそうだ。マスクとソーシャル・ディスタンスは義務付けられない状態で、ラリー期間中の10日間、カスター州立公園の風光明媚な風景を巡った。コロナ感染の広がりが懸念される、と米CNNは報じた。
おっと、このコラムはコロナやオートバイの話じゃないのよ。
ライダーたちが道路を渡る野生のバイソンの群れに出くわした時、皆なんて運がいいのだろう!と喜び、その瞬間を捉えるためにカメラを取り出した。(ヘッダーの写真)
しかし、そのうち1人の女性が大胆にも野生の群れに近づいていった。
カスター州立公園はすべての訪問者に、パンフレット、ポスター、看板や口頭などで、野生動物に近づかないことがいかに重要であるかを警告している。
物理的な距離の重要性は、コロナウイルスだけのものではないのだ!
アイオワから来た54歳のこの女性が完璧な写真を撮るためにだんだん近づいていったので、グループの他のメンバーたちは心配になった。彼女は可愛い赤ちゃんバイソンの写真を撮るためにそんな危険を冒したのだ。
母牛が子牛からけっして目を離さなかった見えない限界ラインを、彼女は1歩踏み越えてしまい___あとは一瞬だった!立派な体躯のバイソンが突進し、彼女を足からひっくり返し、地面に投げ飛ばした。
目撃者たちは驚いたが、女性が 900 キロもの動物に振り回されているのでどうしようもなく、ただ見てるしかなかった。
そのうち、どういうわけか、彼女のジーンズがすっぽり剥ぎとられてしまった!
このようなことは他のあらゆる種類の動物にも起こりうる。つまり、子どもが危険にさらされたらママは容赦しないのだ!
ママ・バイソンは自分の主張を通し、その正義が果たされたと感じたか、赤ちゃんと残りの群れと一緒にギャロッピングをした。
ジーンズを角にひっかけたまま。
1人の男性がこれを追いかけ、ジーンズと一緒に紛失していた女性の鍵を取り戻すことができた。
それは不幸中の幸いでしたね。
バイソンが立ち去るやいなや、目撃者たちは被災した女性に駆け寄った。病院へ空輸されたのでいずれ回復するだろう。彼女は命拾いをした。死ななかったのは幸運だったと大勢の人たちが言っている。
大丈夫でよかったです!
このような話はこれが初めてではない。観光客は休暇中に野生動物を見かけると、少し大胆になりすぎてしまうことがよくある。
アメリカ中の国立公園全体で、毎週平均6人が亡くなっていると報告されている。それは自動車事故や健康状態も原因だが、
最高の写真を撮ろうとして崖や野生動物に近づきすぎる人も増えているのだ。
イエローストーン国立公園のこの写真のように、野生生物をからかう男もいる。
心配しないで、彼も命拾いした。
専門家たちは、野生動物とはかかわらないよう警告している。
「ナンセンス!相手は野生動物なんだ。」と、マイアミ動物園のロン・マギルは強調する。そして、私たちがもう知っているはずだが時々無視してしまうこと、つまり野生動物の動きは予測不可能である、と説明した。
さらにバイソンは、興奮しているという警告が外から見えないので、特に危険であると指摘した。いきなり攻撃してくるかもしれないのだ。
「バイソンはのんびり草を食んでいるように見えても、一瞬であのような状況になります。」
この怖い状況から得るものがあるとしたらそれは、認識をあらたにして、野生動物に接近しても大丈夫とまだ考えている人々に目覚めるよう呼びかけることだろう。
動画にてクレイジーな瞬間をご覧ください。
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