動物園の苦渋の決定
先週の木曜日、ロサンゼルス動物園は、ひと組のライオンを同時に眠らせるというむずかしい決断をしたと発表した。
アフリカライオンの夫婦、ヒューバート(雄)はシカゴで、カリサ(雌)はシアトルの動物園で生まれ、2014年にロサンゼルス動物園に移されてから出会った。以来、ひき離すことができないくらい仲良しでいつも一緒、その様子が多くの来園者から親しまれてきたが、最近は健康問題と加齢で弱ってきていたらしい。
このライオン夫婦は動物園スタッフと来園者たちから見て歴然で否定しようのない強い絆で結ばれていた、とスタッフは述べている。
「単独でもペアーとしてもカリスマ的な2頭でしたが、離れることはめったにありませんでした。いつもお互いにしか関心がなく、いっしょに休み、ぴったり寄り添い、鼻をすりつけてました。
SNSでヒューバートとカリサの良い思い出を共有してくれた皆さん、ありがとう。2頭の互いへの愛情が、来園者からの強い結びつきと信じられないくらいの共感をよびおこし、あふれるほどのサポートをもらっています。」
野生のアフリカのライオンの平均寿命は10代半ばで、動物園では約17年だ。動物園なら捕食者に気をつける必要はないからだ。ライオンにとって最大の敵は人間。また、強いライオンといえども、食物を盗みにくるチーターやハイエナにも警戒せねばならない。
また、野生のライオンはその身を自然環境にゆだねるしかない。干ばつになれば水や食料源を得られない。だが動物園のライオンは、生活空間が常に同じで十分な食料と水をもらえるのだ。
「この2頭に別れを告げるのは本当に悲しいことでしたが、2頭が一緒に去ったということに安らぎも感じています。」と飼育員は言っている。
あなたなら、どうしていましたか?
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