小さな旅・思い立つ旅|青く澄んだ絶景カフェの水辺にて[川、海、舟屋、湖]
「いいね!」な写真 より 「いい」写心
似ているようで全然違う。「いいね!」な写真は見た瞬間にインパクトのある写真。大胆な構図と、鮮やかな色で、人目を引くもの。不特定多数に向けたもの。
それに対して、「いい」写真は、自分のもの。撮影した当時の記憶と、思い出と、情景が思い浮かび、家族や友達と共有できるもの。心通う写真。なので一文字変えて“写心”。
ということで、先週に引き続き絶景カフェの第2弾。前回は緑豊かなカフェだったので、今回は水辺のカフェでもどうでしょう、という話。
青く澄んだ絶景カフェの水辺にて
「カメラ」を向ける より 「目」を向ける
旅先で、きれいな景色や印象的な風景に出会った時、すぐにカメラを向けてしまいがち。でも、せっかく眼前に絶景が広がっているなら、まずはカメラでなく、目を向けたい。写真が好きで、すぐになんでも撮影してしまう自分への戒めとして。
絶景、遺跡、建築、観覧、買物、、、大きな観光地の有名なアイコンを、スタンプラリーのように巡る旅に魅力はない。予定を詰め込むよりも、出来るだけ余白の時間を確保する。余白があれば、カメラを忘れて目を向ける、はず。
余白の旅は、余白の美
川|立木音楽堂
絶景が舞台背景の音楽堂
最高の立地。瀬田川のほとりにある小さな音楽堂。ステージを観るための音楽堂の座席配置はそのままで、カフェを運営しており、ステージの背後には大きは窓がある。
川の横に建物があると、普通は川の横を眺めるだけ。ここは川が曲がっているところに立地しているので、視線の方向に向かって川が流れる絶景が広がる。
風景が最高のステージで、最高のデザートに。
海|今井荘
カフェを出て、もうすぐそこに海がある
播磨灘を望む海辺の小さな宿。○○荘という名前から連想される古臭さや、野暮ったさは皆無で、照明や家具や小物にまで配慮された静謐な宿。
なにより海岸際に建っているので、カフェを出て、十数秒歩けばもう海水に足をつけて遊べてしまう、その環境が最高に気持ちいい。
単管やぐらが、こんなに絶景になるなんて
舟屋|INE CAFE
丹後半島の舟屋を眺める湾のほとり
まるで海に浮かんでいるようにも見える舟屋が、伊根湾の沿岸に軒を連ねる。1階は船を収納するため、海に面して口を開け、2階に網や漁具を収納する。
そんな海の暮らしを一望できる場所にカフェがある。海岸沿いに手すりもなく、海がもうすぐそこにある。海に落ちても自己責任。そのくらい自立した建築と利用者の関係性が、伊根の舟屋文化には合っているなぁと。
湖|ジュブリルタン
琵琶湖のほとりのパン工房
湖面を渡る涼風を感じながら、地中海にでもいるかのような気分に浸れるカフェレストラン。琵琶湖でしか感じられない、広大で穏やかな水面。
お店の名前のジュブリルタン[J’oublie le temps]はフランス語で「時間を忘れる」。青い空と湖面の間にある、まっしろな建物。
時間を忘れて、琵琶湖の絶景を堪能する
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