逆境でも「なぜ?」で大逆転 ーマリー・クワント
ストリートからのファッション革命
幼い頃からファッションが大好きだったマリー・クワント。しかし、彼女はパリコレなどでコレクションを発表するオートクチュールのデザイナーを目指すことはありませんでした。
マリー・クワントはイギリスに生まれます。
「マリクワ」を立ち上げた1960年代は、ファッションはパリが中心でした。
パリコレで発表されたデザインが流行となり、一部の裕福な家の人がその流行とおしゃれを楽しんでいた時代です。
一般の家庭に育ったファッションが大好きな少女は「自分が着たい服がない!」感じます。
そして、「無いなら作ってしまおう!」と思いブランドを立ち上げました。
誰でも買えるようにと、まず初めに路面にお店を出したマリー。
デザインを決めたらそれを大量生産し、一着の価格を下げました。
そうすることで、一般の人や若者がおしゃれを楽しめるようになったのです。
手頃な価格でファッションを楽しめるということで、マリクワの服は大流行していきました。
ストリートから彼女のファッション革命はスタートしたのです。
いわゆる「ミニスカート」を世に送り出したのもマリーでした。
自由で活発な彼女のキャラクターをそのまま体現したようなファッションは、若者たちに広く受け入れられていきます。
マリクワ流、困難の乗り越え方
マリーは「なぜ?」という問いを立てることで、未来を切り開く突破口を見つけ出してきました。
自分を含む、若者がファッションを楽しむのにオートクチュールや今のファッション業界のあり方はナンセンス。
「だったら、なぜ今まで同じやり方をしなくてはいけないの?」
そう思って彼女は新たなファッションの流通を生み出しました。
デザイナーになる以前に帽子ブランドで働いていたときにも、小さなことにも「なぜ?」を問いかけて解決しました。
帽子を縫う時に、真っ直ぐの針をみんな使っていましたが、これだとカーブを縫うときに非常に不便で指を刺したり、縫う速度が遅くなります。
「なぜこんなにやりにくいことをやっているの?」
そう思ったマリーは、医療用のカーブした針を調達。その針で帽子を縫ってみたところ、作業効率が大改善。
マリーは人生で起こる困難に対し、人のせいにしたり、考え無しにやり続けたり、嘆く選択はしませんでした。
その代わりに、「なぜ?」という疑問から、逆転の発想で新しいことを開発してきたのです。
彼女が晩年に残したメッセージ
マリークワントは2023年4月に93歳で亡くなりました。
2022年に東京で展覧会が開かれました。
展覧会ではこのようなメッセージを来場者に向けて残しています。
参照:「彼女たちの20代」山口路子
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?