一度気持ちを受け取る大切さと難しさ

先日noteにあげた「いのちの授業」の中で。

「赤鼻そえじ」こと副島先生が、とにかく子どもたちの気持ちを一度受け取ること、そしてその上で叱らなきゃいけないことは叱る。そうしないと、気持ち的に拒否反応が起きてしまって、こちらが伝えたいことが伝わっていかないよ。とおっしゃっていて。

その後の受講者の話し合いでも、
「本当にこれは大事だよね。というか、これ子供だけでなくて、大人同士でも大事じゃない?」
「あー私、いつも旦那に気持ち受け取ってもらってねーなー。笑」
という声も出て。皆頷きまくるという。笑

私もふと数年前のことがフラッシュバックした。それは労働組合本社支部の支部長として頑張っていた頃の話。

当時本社支部では、私と一緒に10名程度のメンバーが、本社の各部署で働きながら、毎週昼休みや就業後に集まって、組合員のためにイベント企画準備をしたり、団体交渉に向けて、経営陣に伝えるべき本社の現状を、組合員の声をもとに整理、構築していたりした。

うちの会社はメーカーなので、組合も専従組織のほか、本社支部、研究所支部、工場支部(×4)、販売会社支部(×9)があって。

やっぱり組合は現場のための組織なので。どちらかというと、工場支部や販売会社支部の声が重要視される。

えてして、本社で決まったことが、現場で上手くフィットせず、現場の仲間が苦労する、という構図があって。

特に販売会社支部の営業や美容部員(化粧品を売る人)にとっては、本社のマーケ部門というのが、ある種「目の敵(かたき)」みたいな存在となる。

とはいえ、マーケで働いてる我々の仲間も、不夜城のような職場で、目を真っ赤にしながら働いていて。彼らは彼らでとても大変な状況で仕事してたから。

だから、団体交渉等では、販売会社で起きている問題を組合員の声を代弁して伝え、その上で、マーケ部門で起きている問題を被せていく、みたいな流れで、経営陣に職場の問題を訴えていた。

ところが、その「マーケvs営業」という対立構造を解決するために、会社がマーケ部門と営業部門を同じ会社の中に入れ込んだ。(組織改革)

そうすると、本社支部に残ったのは、いわゆるスタッフ部門(法務、人事、ロジほか)がメインとなり、販売会社支部との絡みがなくなってしまった。

私は営業部門出身で、本社(法務部)に来た人間だったので、組合本社支部長になったときは、販売会社と本社の垣根を組合ならではのイベント等で繋ぎたい、という思いがあって、色々各種イベントや、組合冊子での文章(もっと現場の方を向いて仕事しようぜ的な内容)を発行したりしてたので。

この会社の組織改革に合わせて、組合の組織のあり方も変えていったときに、本社支部として、マーケのいないスタッフ部門の人たちの代表として、何の活動をすべきなのか、何を組合員に発信したらいいのか、分からなくなってしまった。

悩んだ。
悩みに悩んだ。
悩みすぎて、ちょっと鬱っぽくなって、組合活動を2〜3ヶ月離れた。苦笑

で、また組合活動に戻ったときに。
(私の尊敬する)当時の委員長から、「次年度の組合の組織体制で本社支部を無くそうと思う。これからは専従チームで本社スタッフ部門を見ようと思う。本社支部解散について、今のメンバーで話し合って欲しい」という話を頂いた。

2〜3ヶ月組合活動を離れ、その間、副支部長たちや10数名の職場リーダーが、本社支部として活動を続けてくれていて、感謝しかないのに。

戻ってきた私が切り出した議題は「本社支部の解散」 だ。苦笑

大反対を受けた。

なんで、解散しなきゃいけないの?
仕事しながら、皆スキマ時間で集まって、組合員のために、こんなに頑張ってきたのに。
なぜ?なぜ?なぜ?

1対10の戦い。分が悪い。笑
そして今まで一緒に活動してきた大事な仲間だ。気持ちは痛いほど分かる。

でも、私が本社支部長として、マーケ部門がいなくなった組合本社支部で何を活動・発信すれば良いのか、という問題は何も解決して無かったし。その問題を私と同じ感覚で同じ粒度で理解してるメンバーはおそらくいなかったと思う。

何故なら、本社支部長として、中央執行委員会に毎月出て、販売会社支部や工場支部、研究所支部の支部長たちと、話し合ってる私と、そうではない他のメンバーでは、どうしても情報量に差があったし。私もその課題についてうまく整理して本社支部メンバーに伝えることが出来なかったから。

なので、彼らからすると、勝手に鬱で休んだ支部長が、2〜3ヶ月して戻ってきたら、組合本部の意向で、本社支部解散を提案してきた。何勝手なこと言ってんだ!的な感じだったのだと思う。

鬱で戦闘力も弱ってたし、その対立をうまく収束させるほど、頭もよくなかったので。苦笑
当時の委員長にも入ってもらい、私と本社支部メンバーと委員長とで、何度も何度も話し合いをした。

そして結局「本社支部解散」をすることになった。

が、一部のメンバーとは、心のしこりが残るような、解散になってしまった。(かなりバトッたからなー。苦笑)

あれだけ活動を一緒に頑張ってきたのに。
あれだけ組合員のために、と集まって一緒に時間を過ごしたのに。

信頼を失うのは一瞬だ。(泣)

今ならもっと上手いやり方があったかもしれない。

例えば、販売会社との接点は無くなったが、もう一つの現場である工場との接点はあるわけで、その工場支部の本社にあたる部署にスポットを当てて活動するとかもあったかもしれない(私が工場出身でないから厳しかったとは思うけど)。

また、本社支部のメンバーに、ここまで頑張ってくれたことに対する最大限の感謝は伝えつつ、そして、彼らの悔しさ?というか、本社支部が無くなるという喪失感の気持ちには、寄り添いつつ。

それでもマーケのいなくなった本社支部は、組合組織において重要性が薄まってしまったこと等をちゃんと伝えて、専従組織で担当するのが、ベストかわからないけど、ベターな選択であると思われること、等を整理して伝えれば、そこまで揉めなかったかもしれない。

つまり、初めの話に戻るが。
「まず相手の気持ちを受け取る」が無いと、その伝えたい結論がいかに論理的に正しくても、相手側に受け取ってもらえない可能性があるということ。

大失敗だった。

また自分の子育てでも。
娘が泣いたときに、「悲しいねー」「つらいねー」「痛いねー」と寄り添い、ギュッと抱きしめてから、「だけど大丈夫だよ」 と伝えることの難しさよ。苦笑

母性が足らんのか、気持ちに余裕が無いのか、はたまた男性ならでは?の問題解決思考が強いからか。

「〜だったら、○○したら?そんな事で泣かないで!」と強く言ってしまう自分の愚かさよ。苦笑

苦手なんだよなー。下手くそなんだよなー。
相手の気持ちを察して寄り添う。そのうえで相手の気持ちが前向きになったら、そっと背中を押してあげるようなコミュニケーション。

レベル高し。

ちなみに、副島先生に「どうやったら子どもの気持ちを察することが出来ますか?特に親子や先生と生徒でない、地域の大人と子供とかの関係だと、子どもの気持ちを察するの結構難しいと思うのですが」と質問したところ。

この本を勧められた。

感情類語辞典[増補改訂版] https://amzn.asia/d/6P79sTC

小説、脚本、漫画等で、人間の感情を表すのに使う行動パターンについて書いた本。これを読むと逆に、こういう行動してると、こういう感情なのかなー?と類推出来るという。

なるほど。
昔DAIGOがテレビで相手の表情から色々読み取って、カードゲームとかで圧勝してたけど、そういうのもここから来てるのかなー?

本買って読まねば。

そして子供の心理を学び。
ゆくゆくはこれの動物バージョンとかあると、動物とコミュニケーションとれるようになるかなー?(最近ウサギ飼い始めたから、ウサギの気持ちを知りたい。笑)

とかどうでも良いことを考え始める私。笑

子育ては奥深い。
学ぶことが多すぎる。
そして未熟すぎる私。

頑張ろっ!

以上






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