新規事業プラン

先日あるワークショップに参加した。
テーマは「今後組織やチームが向き合わざるをえない課題を設定し、それを解決する事業アイデアをプレゼンせよ」というものだった。

チームは20代前半~30代前半のメンバーが多く、私だけ若干41歳。笑
まずは自己紹介から初めて、ブレストを始める。

人口減少による人手不足、AIによる仕事のやり方の変化、価値観の多様化、共働きが多く忙しい、物価上昇、円安、海外に行きづらい、地域のコミュニティーがあまりない、労働基準法などによりあまり残業させられない、労働者もホワイト企業を求めがち、等等等・・・

そこから、私たちのチームは、「労働者がイキイキ働けてなくない?何かやらされ仕事とか、オペレーション仕事が多くて、自分事としてちゃんと自主的主体的に仕事をして、自ら何か創り出している人が少ない気がする」という点に着目して、議論を進めた。

私も大手化粧品会社に勤めているので、感覚としてはよくわかる。
先人たちが積み上げてきた様々な仕組みや決まり等があって、ともすると、そのオペレーションを回しているだけでお金が月に1回銀行口座に振り込まれる。

私たちは何か価値を創出できているんだっけ?しなくても給料もらえていいんだっけ?そんな仕事しててこの会社潰れないんだっけ?(まぁ大きな会社だし、潰れづらいからいいか?多少仕事がつまらなくても、お金だけもらえれば、まぁ贅沢はできないけど)みたいなみたいな・・・

会社の中で一担当者が、そういう課題意識から、会社の仕組みを大きく変えるような提案をしたり、会社の方向性について何か口を出して、新たな事業提案をするのは簡単ではない。

だったら、せめて、プライベートだけでも、充実させることは出来ないか?そこもなんか仲良い人と、テニスしたとか、そういう事ではなくて。
例えば、地域で無くなってしまった祭りを復活させてみる、とか。
あるいは、地域の人たちと田んぼ、家畜、ピザ釜、薪棚とかをシェアしてみる、とか、防災キャンプやツリーハウス作りを企画してみる、とか、

なんでも良いので、自分たちで仲間を集めて、お金を集めて、自分たちで自分たちのやりたいと思ったことを企画して実現してみる。そんなことができたら、何かそこで得た知見(どうやって人を集めるのか、どうやってお金を集めるのか、どうやってそれを実現するスキルを手に入れるのか)を、またほかのやりたいことに生かしたり、その全体感を持った考え方そのものが、仕事にも生きてくるのではないか?

プライベートで何かを創り出す経験が、仕事をよりクリエイティブに自主的に動く人材を創り出すことに繋がるのではないか?

企業側からの視点では、ロボットのように働き、言われたことしかしない社員や、そうしたやらされ仕事がつまらなくて辞めていく社員、あとはうつ病で仕事を離れてしまう社員を少なくすることに繋がるのではないか?

そういう仮説をたてて、こんな事業プランを組んでみた。

ネーミング:アラジンの魔法のランプ

コンセプト:「自分のやりたい!」を実現する総合コミュニティーサイト

やること:コミュニティーサイトの運営

対象者:
・何かやりたいと思い、仲間を集めたいと思っている人
・何かをやりたいけど、やりたい事が見つからない人

対象者イメージ:
・休日がNETFRIXやSNS、YOUTUBEを見て終わってしまっている人
・オペレーション仕事をこなす日々に飽き飽きしている人

インサイト:令和時代の新5大欲求
①創りたい(消費するだけは嫌)
②成長したい(同じ会社メンバーや同じ日々では成長は無理)
③つながりたい(自分の立ち位置を知りたい、他者から学びたい)
④安心したい(他者の考えを知ると、一人じゃないとわかる)
⑤非日常体験したい(単調な生活からの脱出)
→これらの欲求を満たすには、一人では無理!仲間が必要。教えてくれる人が必要。教え教えあう、共に創る、令和時代の新たなコミュニティーの在り方提案。

検索方法:
①カテゴリー検索:衣食住遊働(snowpeakサイトイメージ)
②価値観検索:創造、成長、繋がる、安心、非日常
③エリア検索:自宅や住所から●キロ圏内
→上記の組み合わせによる絞り込みもできる

マネタイズ:
①企業の福利厚生プラン
②企業広告
③企業が本サイトでコミュニティー運営をしたい場合のプラン
④その他(コミュニティーコンサル to 自治会ほか)

コミュニティーコンテンツ案:
①衣:伝統染物体験、地域特有の衣服を創る・着る
②食:自給自足、そば打ち体験、美味しい防災食、田んぼ・家畜のシェア
③住:秘密基地(ツリーハウス、DIY)、多拠点生活、防災キャンプ
④遊:祭り・文化祭・運動会、哲学的対話、野遊び、トゥクトゥク
⑤働 :百姓のような働き方、キャリアブレイク、ボランティア

始め方:最初は地域を絞りスモールで開始、成功したら行政に売り込み、全国に広げる

検討項目:
・イベント主催者の登録項目(どんな人がどんな思いで?)
・ガバナンス(性的なもの、暴力的なものなどの排除)
・ガバナンスを実現するためのサイトパトロールとその費用
・その他:サーバー維持費等の費用検討

上記の案を、1泊2日で、途中2回の中間発表で、そのワークショップを主催する企業の方からFBもらいながら、修正していく。

何が大変って、これをチームメンバーの合意形成をしながら進めていくこと。色んなバックグラウンドの人がいるので、色んな考え方がある。その人たち全ての意見や思いを反映すると、そもそも事業プランが丸くなる。だから対象者や対象モーメントはシャープにしながら、アイディエーションはより広くかつ具体的にしていく。そして企業目線でも収支がとれるような事業プランにしていく作業は大変だった。(ほぼ徹夜状態)

でも楽しかった。笑
こういう会社の中では経験できない研修?のようなものって、絶対ニーズあるし、これに出資したい人とか、これを事業化していく人とか、多くの人にとってWINWINの企画だなと思った。

ちなみにそのワークショップで初めて知ったが、似たような企画が実はあり。こちらでは、普段は会社で働きながら、土日に集まって3か月間みっちり、事業アイデアを練り、そしてそれを実際にビジネスまでつなげていくらしい。

会社にいると、ついつい、「会社がくそだ、上司がくそだ、環境がくそだ」とか言っちゃいがちだけど、こういう社外で、自分の知らない人たちと切磋琢磨しながら、事業アイデアを練ったりする経験って、めちゃ大事だな、と思った。

良い経験をさせてもらいました。
主催者の皆さま、フィードバックくださった企業の皆さま、一緒に事業案まとめたメンバーの皆さま、ありがとうございました!



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