ワークスペースのサブスク事業を撤退します
25歳趣味成長の安井海都です。
今回は昨年から大阪を中心に展開していましたワークスペースのサブスクを停止するご報告とその理由についてです。
今後自分が同じ失敗をしないようにするための戒めも込めて書いていきます。
#久々のnoteがナーバス
初めて当ノートを読まれる方がいると思いますので、当サービスについて簡単に説明します。当サービスは月額6,600円を支払うと、街のカフェやコワーキングスペースで利用可能なアイドルタイムを無制限に使うことができるサブスクリプションサービスです。
元々は、社会人時代に商談の合間や業務前後の時間の勉強でカフェをよく利用していた私が、サブスクで使えるならもっと勉強や仕事がはかどるのにという発想から始まりました。
今回うまくいかなかった原因は大きく以下の2つだと思っています。
・鶏と卵問題
・受け入れ側の収益性が低い問題
うまくいかなかった原因
鶏と卵問題
スタートアップが直面する鶏と卵問題に私たちは見事に直面しました。店舗を登録してもらうために営業をすることはとても大変でした。大阪ではたった15店舗しか登録できませんでした。ユーザー数が増えなければ店舗も増えないため、受け入れ側との相乗効果を生み出すことが難しくなりました。
受け入れ側の収益性が低い問題
最初に見積もったよりも厳しかったです。加盟店は初期費用やランニングコストがかからないモデルで、空いているスペースが使われた場合にだけ報酬が得られる仕組みでした。「とりあえずやってみる」という選択肢があるだろうと考えていたのですが、実際はコストがかからないことよりも、どの程度儲かるかという話になってしまいました。少なくとも月に10万円以上の収益が必要でなければ拡大は難しいと思いました。
特に街に行けば行くほど家賃が高くなるため、サービスを導入してもらうのは難しいと感じました。
ツーサイドプラットフォームでうまくいっているサービスを分析してみると、以下の2パターンが多いことに気づきました。
例えば会議室を中心としたのツーサイドプラットフォーム「スペースマーケット」さんは受け入れ側が企業なのでしっかりとした収益体制が整っています。(1時間数千円のものも少なくない)
一方、駐車場仲介の「akippa」さんは、受け入れ側が個人なので、月に1万円の収益だとしても副業感覚なので受けてはハッピーです。
今回の弊社のサービスは受け入れ側は企業だけど収益性が低い設計になっていたのが痛恨でした。正直、いろんな施策を考えていたのですが検証できるほどの加盟店とユーザーを集めれませんでした。
今回良くなかったこと
仮説検証に時間がかかった
ツーサイドプラットフォームはコールドスタート問題に直面することが多いと言われています。それは受け入れ側が増えれば増えるほどユーザーの利用価値が増えていく構造だからです。
その分、ある程度受け入れ側が増えないとユーザー側のニーズを確認できません。だからこそ、撤退の判断が難しかったです。
この類のビジネスモデルであれば、受け入れ側が熱烈歓迎してくれるモデルだと理想だと思いました。少なくとも1ヶ月以内にアトミックネットワーク(ビジネスが動く最小単位のネットワーク)を作れないとだめだよなと感じています。
チームメンバーには申し訳ない
弊社は、私が唯一フルコミット、業務委託(副業)メンバー2名の合計3名で運営していたのですが、そのうちの1人は2月から勤めていた会社を辞めてうちの COO としてフルコミットで入ってくれたばかりでした。
やはり、入社したばかりのタイミングで事業を止めてしまうことになって申し訳なく思っています。もう一名も本業が忙しい中、急な依頼に夜遅くまで対応してくれていたので、それを事業として形にできなかったのは申し訳ないと思っています。
今後の展望
これで起業家人生を諦める気は全くありません。同じ3人で新しい事業に挑戦しています。
そちらについては次回の記事で書かせていただきます!
最後まで読んでいただきありがとうございました。