植物と祈り
「祈りのそばには、いつも植物があった。」
先日ご紹介した坂口恭平さんの「よみぐすり」でも、植物を育てるということについて書かれていたが、あらためて植物を育てるということに、大きな力が宿っているように感じる話があった。前回の記事で投稿した動画に出てきた話にこんな話があった。
この話を聞いて、内田繁さんの「茶室とインテリア」という本を思い出した。古来から神様への祈りに植物が用いられてきたこと、神籬や神棚の在り方について書かれていたように思う。難しいことはわからないが、思い返してみると、どんな文化でも祈りと植物は深く結びついている。神社の御神木や、結婚式のブーケ、教会の花々。どれも、その場を浄化し、祈りに寄り添ってきたものだ。私たちが祈るとき、必ず植物が寄り添うように。植物はずっと人と共に在る。
「植物と祈り」の関係を知るうちに、わたしもその歴史の一部に小さく繋がっている気がした。人類が続けてきたこの行為を、暮らしの中ですこしだけ、感じ取れる事がうれしい。
おわりに
日々の何気ない瞬間や、ささやかな喜びをすくい上げるように、この場を育てていきたいと思っています。食卓から成長記録。今日はローストしたナッツとイワシを使ったラグーパスタに育てたフェンネルを散らしていただきます。さりげなく継続中。どうぞ気長によろしくお願いいたします。