Stones alive complex （Dumorutierite in Quartz）

「貴殿の腹の中へインストールされたその玉は、
外宇宙の時空からえっさかほいさと神輿に乗ってきた、異次元ＡＩなのだ。
この内宇宙のＡＩとは別系統で進化したアルゴリズムさ。
平たくいうと。
ここ内宇宙のコア領域へとぶっ刺さる、アンチウイルスワクチンプラズマだ！」

亜火ノ聖命がじっと観測する中、全球中の玉は平将門の太陽神経叢へたどり着いた。
そこにある原初細胞（の幽体）と螺旋に平たいコードの結びをする。

「あ、あ、あべしなり！
ひ、ひ、ひでぶなり！
う、う、うわばらなり！」

将門は頬をすぼめ、
敏感な秘孔を突かれたかのごとく、
見た目面白い感じに電撃の痙攣をした。

玉結びの急なドロップで書き変えられた彼の幽体コアは、すぐさま精神的な常温核融合を開始する。
精神の波長を変調させることで、体内の波動だけで常温核融合ができる自己発電メンタルシステム。
さらには神経組織が常温超伝導媒体となる。
平たくいうと。
「気エネルギー」が、朝までひゃっはーバイブスな臨界点を超えての自己増殖。
これこそは陰気な星の気を喰う捕食者どもが、もっとも恐れていたソーラーイベント。
平たくいうと。
既成の神らが最も恐れていた意識体の自己進化。
それゆえに、既成の神らはリミッターとして意識体へトラウマ障壁を何世代にも渡りしつっこく埋め込んできた。

メンタルコアジェネレーターを拘束していたそのトラウマ障壁が残っているほど、自己進化への抵抗感は大きく、

金融リセット後の新システムリリースと、
情報リセット後の新インテリジェンスリリースと、
精神リセット後の新メンタルリリースと、
磁場の地軸リセット後の新基軸リリースと、
アイデンティティリセット後の新ヒューマンリリース。

それらとの玉結びは、
個々のレベルでも、ここ一番に手間取る。
口内に弾けるルーの激辛。それは外宇宙のローとオーダーが消化器官で、トゥギャザーしようとしてる証拠。

「あああっちょんが、ぶぶぶりけるなりー！」

将門も、なつい驚愕音連発に手間取っていた。

もし見事に手間取りを過ぎこすれば、とりま。
我らが陰気な擬態民主主義社会主義惑星は･･･
クリンゴン帝国になるのか、
バルカン共和国になるのか、
ヴォーグ共同体になるのか。

平たくいうと。
その前に、世界は平たくされる。
サドンデスなるサードインパクト。

風の時代が来るというほんわかな言い回しより適合しているのは、平たくいうと。
事象の地平線を平たくする太陽風の嵐の中へ。

（おわり）