【亡国のアキト】僕らはギアスが観たいのではなく、ルルーシュが観たかった。
Amazonプライムビデオにコードギアスシリーズが加わったので、反逆のルルーシュから総集編まで全て見た。
わざわざ観に行こうとは思えなかった『亡国のアキト』も観れたので政治的な面だけに絞ってなにかを書いてみたい。
結論を言うと、僕らはギアスの能力ではなくルルーシュか観たかったのだと分かった。
コードギアス反逆のルルーシュ(正史)あらすじ
コードギアスの舞台となるのは神聖ブリタニア帝国が支配する世界です。おそらくブリテン(イギリス)のオマージュかと思われる。
世界で最も強大な国力を持つ国家であり、皇暦2010年に日本へ侵攻し、日本を植民地としました。植民地となった日本は自由・権利・名前を奪われることになり、日本という名前から「エリア11」という名前に強制的に改名。
そんな中、ルルーシュは最愛の母を皇帝に見殺しにされたことで深い恨みを神聖ブリタニア帝国に抱いていました。
ある日CCという少女からギアスと呼ばれる超能力を手に入れて、ルルーシュは帝国に反旗を翻します。
元皇族でありながら、皇帝に楯突くことを可能にするためにゼロとして仮面を被り黒の騎士団を率いて帝国を陥れていく。
R2は一度敗れたルルーシュが、新たな仲間を手にして記憶を取り戻し皇帝に成り上がり、殺されるまでを描く。
亡国のアキト(外伝)のあらすじ
外伝ではルルーシュではなく、EUがメインになる。神聖ブリタニア帝国に苦しむのは日本だけではなく、ヨーロピア共和国連合「EU」も同じでした。
EUの政治家は国民の被害を出さないために旧日本人で構成された部隊「wZERO」を派遣します。そして物語は必然的にEUと日本人を交差させることになっていきます。
自分たちが手を汚さないように、イレブンの少年兵を使うあまりが嫌な描かれ方。
イレブンも2010年以前にヨーロッパに住んでいただけの日本人に過ぎず、ブリタニア帝国に並みに劣悪な環境にある。
また、EUは戦争を『利用』ほどにしか考えていないためR2では第二皇帝シュナイゼルにほぼ壊滅状態まで追い込まれる。
ルルーシュの物語、アキトの物語
ルルーシュは元皇族が恨みを晴らすために、テロリズムに走り全ての元凶となった上で、自らが死ぬことで国を作り替えた。
アキトは義理の兄に家族を殺され、異国のEUで日本人として蔑まれながらも戦う物語。
外伝だけあって、ギアスの契約やコードの話が若干後付けの点はあるがギアスに振り回された少年少女の物語としては観れる。
ルルーシュのように頭脳で成り上がっていったり、相手の裏を取るわけではなく戦闘アニメに振り切った感じがする。
EU内で居場所を作ろうともがく日本人たちの話をしたかったのだろうが。
全体を通して、ユーロピアの腐敗を描いたためパッとしないストーリーだったがエリア11、ブリタニア、EU3国の構造が見えて良かった。
そして、僕らはギアスがどうのこうの以前にルルーシュの策略が見たかったのだと分かった。
次は、蛇足に見える復活のルルーシュを観ます。