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戒厳令時代の台湾を描いたホラーゲーム実写化【返校 言葉が消えた日】

あらすじ

戒厳令下の台湾で暮らす女子高校生・ファンは、ある悩みを抱えていた。やがて彼女は、生活指導を担当する教師に悩みを打ち明けるうちに、恋心を抱くようになる。そんな中、学校で眠ってしまい誰もいない教室で目覚めた彼女は、校内で出会った後輩の男子と共に学校から脱出しようとする。

題材になった白色テロとは

台湾での白色テロとは、二・二八事件以降の戒厳令下において中国国民党政府が反体制派に対して行った政治的弾圧のことである。1987年に戒厳令が解除されるまでの期間、反体制派とみなされた多くの国民が投獄・処刑された。戒厳令が解除された後、台湾政府は正式に謝罪し、犠牲者に対する補償のための財団を設立した。

40年に渡り、相互監視と密告を強制し、反政府勢力のあぶり出しと弾圧を徹底的に行った。

その時代に不思議な体験をした少女の恐怖体験がモチーフに。

読書会のことを喋らないウェイと、父親や先生のために告発をすることを選ぶファンが学校から抜け出すために動く。

しかし、ウェイはファンのことが気になっており人間関係は複雑になる。

イン先生を罷免して、告発代わりに父親も取り戻すつもりが読書会の主催はチャン先生であり多くの生徒も道連れにあう。

自分の行動への贖罪から、首を吊ったファンはこの地獄のような世界には来ることになった。

反逆罪で捕まっていたウェイは告発をして、銃殺は免れて15年収監されることとなる。

生き残ったウェイは、チャン先生の墓参りをしてファンに渡すはずの手紙を渡すことができて終わる。

ホラー要素は少ないが、戒厳令の恐怖は伝わる

本作は一応ホラー映画だが、地縛霊になったフォンがウェイに生きる希望を与えて最後は救われるドラマになってる。

ホラーよりも、当時の台湾がいかに自由の少ない生活をしていたかが分かる。

体制の安定を望むための戒厳令だったようだが、憲兵が成果を欲して個人の恨みによる告発が絶えなかった。

この映画は戒厳令のことを絶対に忘れないという思いを、憲兵を化け物にして地獄のような学校を舞台にすることで強烈なメッセージにした。


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