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世界はほしいモノにあふれてる


NHKで放送されている番組のタイトルです。略して、”せかほし”。
毎回一流のバイヤーさんが欲しい物を求めて世界を旅します。そこで紹介されるモノたちは、思わず「可愛い」「欲しい」と思えるモノばかり。実際手に入れるのはなかなか難しいので、目の保養です。だけど楽しくて仕方ないのです。


ファッションアイテムから食器、雑貨、ウェディングドレスからブーケ、スィーツ、お茶、ありとあらゆる可愛いと欲しいであふれてます。


先日の放送は、スタイリストの大草直子さんのイタリア、スペインへの旅に密着の回。実は私、2、3年前に新聞の広告で大草さんの本が紹介されていて、何故かどうしても欲しくて本屋さんに走り、残念ながら置いて無くて注文までして買ったことがあります。大草さんのこと全く知らなかったのに、です。「私のたしなみ100」という本。ファッションがどうとか、着こなしがどうとか、そんなのにはいい歳して今さらそこまで興味はないのですが、「たしなみ」、これは必要かなと。


プレゼント上手になる
歳時記に詳しくなる
イメージを固めてからショッピングに行く
色を表す言葉をよく知っている ‥
などなど


すぐ出来る事から、心がけたい事まで。まあ実際に実践したのは

お悔やみの席のセットを備えている

くらいです。普段は使わないけどある日急に必要になる”袱紗”や”数珠”をまとめてしまっておく。それだけの事ですが私は出来てなくて(片付け下手なのがバレた)、実践やってみたら急なお悔やみにも慌てることが無くなりました。


それはさておき、今回の放送は、大草さんが開発するアイテム、ストール、シャツ、靴のアイデアをイタリア、スペインを回って形にしていくというものでした。


おしゃれっていうものは生まれ持ったセンスとか財力だけでできているものではなくてアイデアと工夫と知性でどうにでもなります。

とても心強いお言葉です。だからこそこの3つのアイテムを開発したいと思われたのでしょう。MCのJUJUさんが思わず呟いてました。「知性は大事」。知性とは素材や色のことを知る、あるいはTPOを知る、ということかなと思います。


この3つのアイテムにこだわる理由は、

ストールは「シンプルな服を華やかに見せてくれるだけでなく、ずいぶん前の服が劇的に今年っぽくなる。1枚で着こなしをドラマチックにする。」

シャツは「女の人を究極に見せてくれる。女性の体を痩せて見せてくれるだけでなく、襟、カフス、前立て、それらが女の人の体に光と影を作ってくれるので魔法みたいにものすごくドラマチックになる。」

は「女性にとって靴はスイーツと同じ。靴売り場で靴を見るときの視線とケーキを見るときの視線の熱さが同じだなって思う。」

そうなのです。靴はリボンやスパンコールなど多少の装飾が施されていても案外手に取りやすい。お洋服だと派手すぎても、靴ならちょっと冒険できるし、靴ひとつで着こなしが変わるからとても重要。

しかも今回はヒールの靴ではなくフラットシューズ(ぺたんこ靴)。

フラットシューズって、今日は1日すごく歩くからとか足が痛くなっちゃうからとかネガティブな理由で手にとることが多い気がしていて、そうじゃなく”今日はこれが履きたい”っていうポジティブなフラットシューズが出来たらな

と、それぞれ思い入れがあってのこと。そしてそこには『洋服を選ぶのは毎日のこと。オシャレをするのが楽になるといいな。』という大草さんのコンセプトがあるのです。


中でも私の心に残った服選びの極意、”似合う服とは?

お店のラックにかかっているのを見る。これよりも自分が実際に着たときに圧倒的にカッコ良くなきゃいけないと思う。それが”似合う”ということ。

自分がカッコ良くなる、ではなく、服のほうがカッコ良く見えるようになるという。


『服を自分に引き寄せる=服が似合う』


こういう目線で服を選んだ事は今まで無かったのでまさに「目から鱗」でした。
アイデア、工夫、知性。ちょっとしたひと手間がおしゃれの基本だったのです。


ミラノのおしゃれなミニスカートのおばあちゃん(80歳)が言ってました。
「ジュエリーは1つだけと決めてるわ。だってシャネルが言っていたの。家を出る前にアクセサリーをひとつ外しなさい。そうすればステキになれるって。」


前言撤回。いい歳して今さら、なんてもう言わない。
いくつになってもステキな人でいるためのヒントとなる、珠玉の言葉がいっぱいつまった、何度も見返したくなる放送回でした。



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