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娘への想い

長女夫婦が我が家に遊びに来た時、何やら言い合いが始まった。共働きの2人はどうやらどっちがより多く家事をやっているかを言い争っていたのだ。

旦那さんの言い分

奥さんが朝起きるのが遅い
そのせいで毎朝1人で朝ごはんを食べている
電話したらいつも昼寝している
朝、昨夜の食器を自分が棚に片付けている
洗濯物をたたんでいるetc‥

長女の言い分

朝自分より40分も早く起きて家を出るのは同じくらいなのはゲームしたり漫画読んだりしてるんじゃないの?
食器を洗っている
疲れたら休むことは大事
洗濯物のたたみ方にうるさいから自分でたためば良いetc‥

お互い笑いながら競い合っていたので大丈夫だ。我が家のように家事を全く手伝う気の無い旦那さんに比べたら、長女の旦那さんはなんて優しい旦那さんなんだ。長女は幸せだ。

随分前にこんな例え話を聞いた。

息子と娘を持つ母親が、結婚した子どもたちのそれぞれの家に遊びに行った時。
まず息子の家で。息子が家のゴミ出しをさせられていた。母親は「うちの息子にゴミ出しをさせるなんて」とお嫁さんに対して腹を立てた。

次に娘の家で。娘の家では娘の旦那さんがゴミ出しをしていた。母親は「ゴミ出しを手伝ってくれるなんて、なんて優しくて良い旦那さんなの。うちの娘は幸せ者だわ。」と喜んだ。

この話を聞いた時は私もまだ若かったが、「なるほど」と共感した。親というのはいつだって子どもの幸せを願っている。子どもが苦労している姿は堪えられない。
だけどこの話の本当のところは、母親の感情は逆だということ。家族のためにゴミ出しをするのを嫌がらずにできる息子を喜ぶべきであり、旦那さんにゴミ出しをさせてしまっている娘のことを申し訳なく思うべきなのだ。

朝起きるのが遅くて旦那さんに1人で朝ごはんを食べさせていたり、昼寝ばかりしたり、やって当たり前の家事を「あれやった、これやった」と言い張る長女のことを、長女の旦那さんと旦那さんのご両親に対して本当に申し訳なく思った。

こんな娘でごめんなさいね、と私は長女の旦那さんに謝った。長女の旦那さんは笑ってくれた。それを見て長女も笑った。そして、こんなことが笑い話になるのは我が家が幸せだということだろう。感謝。

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