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ドイツ旅行記②

2日目は、ケルンへ。

ケルン大聖堂を見てみたい。
ケルシュビール飲みたい。

そんな単純な理由。

フランクフルトから、
ICE(日本でいう新幹線)で1時間とすこし。
ジャーマンレイルパスというのが便利と聞いていたので、早速購入。

窓口が混雑していて、
ジャーマンレイルパスを手に入れた頃には、乗るつもりの便はもう出発しただろうと思っていた。
しかし、遅延でまだ出ていなかった。
ラッキー!
幸先いい感じ。

もう出発しますって感じに
駅員が笛を吹いたので、
今だと飛び乗った。

隣に座った人に、声をかけられた。

Hallo.
Hallo.
Where are you from?
Japan.

よくある会話で始まった。
彼女はアメリカのカリフォルニア出身だが、仕事でフランクフルトに来て20年以上だそうだ。小さい頃両親の仕事の都合でハワイに住んでおり、日本人もたくさんおり、日本食も身近であったため、日本食が大好きだそうだ。日本に行ってみたいと思ってるけど、まだ一度も行けてないのと話していた。

何度か海外旅行をしていると、
隣に座った外国人と話す機会がある。
そして、いつも、自分が言いたいことが言葉にならず、なけなしの語彙力を駆使し、なんとか伝えようとする。

もっとこんなことを伝えたかったのに。

そういう悔しさと、
自分の英語力の低さにがっかりしていた。

すこしでも伝わればいい、
と思いながら、知っている言葉をつなぐ。

別れ際、

楽しんで!
よい旅を!

と言ってくれたけれど、

Thank you!

としか言えなかった。

あとになって、

あなたもよい一日を!

とか言えればよかったのかなーとか、
ぐだぐだ反省していた。

こういう経験をする度、
勉強しようと思う。

ささやかな会話だけれど、
話しかけてくれた人と、
コミュニケーションを楽しみたい。

私のつたない英語を、
彼女は目を見ながら、
頷きながら聞いてくれた。

聞こうとしてくれることが、
本当にありがたい。

コミュニケーションって、
これが一番大事だと思っている。

日本で、外国人が話す日本語を理解しようとしなかったり、些細な間違いを馬鹿にする人がいるのを聞いたことがあるけれど、
その人は、
外国に行ったことがないのか、
外国語を話したことがないのだろう。

想像力が足りないんじゃないかと思う。

そんなことを考えながら、
ケルン中央駅を出ようとすると、
すぐ目の前にケルン大聖堂があった。

うわぁ!
でかい!高い!
どこからか音楽が聞こえる!
なんだか楽しい!

ついに来たという高揚感。

ケルン大聖堂は想像以上に大きく、
想像以上に緻密で。

中は広く美しく、
神聖な雰囲気で、
オルガンが響いていた。

周りをうろうろしてみたり、
近づいてしみじみ眺めてみたり、
中に入って雰囲気を感じてみたり。

ふと見上げると、
飛行機雲が伸びていた。

あぁ、旅っていいよね。

満足したので、外を散歩。

クリスマスマーケットがやっていたので、
迷わず行ってみる。

かわいい飾りや、
おいしそうなワイン、
食べ物が売られている。

ラクレットという、
溶けたてチーズをパンにのせたものを発見。
目の前でチーズを火で炙って溶かし、
パンにたっぷり塗りたくっている。

おいしそー!
さっそく注文。

お姉さんが「Enjoy!」
と微笑みながら差し出してくれた。
それだけでもう、最高に嬉しい。

うまい!
あーしあわせ!

旅っていいよね!

楽しい気持ちでいっぱいになる。
こういう時しみじみ、
私って単純だなと思う。

よし、次は、ケルシュビールを飲めるお店へ。
ケルシュビールという、
ご当地ビールらしい。

おじさんがオーダーを取りに来てくれた。

「コンニチワ!」

日本語であいさつをしてくれる。
それだけでもう、心掴まれる。

日本人って、すぐばれるもんだな。
顔が日本人顔なのかな。
ガイドブックに載ってるから、
日本人よく来るんだろうか。
周りにはすこし日本人らしき人がいたけど、ほとんどは欧米人のようだった。

ビールとカレーソーセージを注文。

さっそく樽生ケルシュビールが届く。

「メシアガレ!」

おじさん!
内心、チップ欲しさなのかなと思いつつ、
でもやっぱ、あげたくなるじゃん!

ダンケシェーン!

続いてカレーソーセージが届いた。

ポテト多いな!
結局、ポテトは食べきれなかった。

Zahlen, bitte.
(お会計お願いします)

私の知っている数少ないドイツ語を、
試しに使ってみる。

通じたー!

勉強した甲斐があったー!

あ、トイレ行きたい。

Wo ist die toilette?
(トイレはどこですか?)

アイコンタクトとともに、指をさされた。

通じたー!

ほんと、すこししか知らないけど、
勉強してみるもんだし、
使ってみるもんだ!
通じることが嬉しい!

こういうささやかな経験を積み重ねることで、自分自身がすこし豊かな人間になれた気がする。

旅って、いいよね。

**********

フランクフルトに戻る。
夜、クリスマスマーケットへ。

キラキラしてて、
思わず、うわぁと声が出た。
わくわく。

人が集まっているので、覗いてみると、
ソーセージパンを売っていた。

まず、最初に覚えたドイツ語を使う。

Das, bitte.
(これください)

通じました。
ゲットしました。

うまそう!
うん、うまかった!

もう、クリスマスなんだなぁとしみじみ。
すごい人混みだけど、
みんななんだか楽しそうだし、
歩いているだけで楽しい。

メリーゴーランドがあった。
みんな楽しそうに乗っている。

コーヒーカップを
思い切り回している子どもたち。
私も同じ歳の頃、よくやったなぁ。
思いつくことは、みな同じなのか。
コーヒーカップぐるぐる回しは、
世界共通みたい。

甘いものを食べたくなり、
甘い匂いに誘われるまま、
クレープを注文。

チョコレートともちもちの生地。
おいしかった。

とにかく寒いので、
そろそろ帰ることに。

トラム(市電)に乗る。

ベビーカーはそのままで。
自転車と乗ってくる人もいた。
犬を連れた人もいる。

ドイツでは当たり前のようだ。
日本だったら、いやな顔をされそうだ。

近くの乗客が、口笛で犬を呼び、なでる。
子どもたちも嬉しそうに犬をなでていた。

文化の違いってことも、
きっと大いにあるだろう。

ただ、

寛容である。
お互いが生活しやすいよう、受け入れる。

というのだろうか。

お互いが笑顔でいられる。
日本もこうなればいいなと思った。

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