畑で使う和紅茶用機械の基本(サラッと)
刃物系機械がすごく活躍する職場
緑茶や紅茶の畑で機械が一番必要になる場面は、収穫時の摘採と、整枝や更新と呼ばれる作業です。お茶の木の芽や枝などを綺麗に切るには、人間の腕力だけでは辛すぎる為、科学技術の力に素直に頼りましょう
エンジン式動力が主流
電池で動くタイプの電動機械も現在普及が進んでいて、ガソリン臭さも無く、収納スペースも小さく、スマートな扱い方が出来て自分は大好きです。
しかしガソリンに比べるとパワー不足が目立つ点と、高価な商品が多いので、現在でも和紅茶農家さんの殆どはエンジン式の機械で畑仕事をしています
燃料:人が持って運ぶタイプは混合ガソリン(2サイクルエンジン)
混合ガソリンとは、エンジンオイルとガソリンを混ぜた物です。
ガソリンは「オレンジ色」に着色されています。ガソリンスタンドの給油ホースで水遊びでもしない限り、ガソリンの色を見れる機会はあまり無いと思いますが、オレンジ色に着色されています
一方で、エンジンオイルは青色の物が多いです
この二つを、使う機械のエンジンに合わせて混合する事で混合ガソリンを作ります。混ぜるときの割合は次のような早見表があります
初心者はメーカー純正の混合燃料缶を買うのが一番ベスト
混合ガソリンを自作する際に配合を間違えると、エンジンの故障に直結するので、農作業に余裕が出て、配合が正しく出来るまでは、市販の混合ガソリンを使った方が合理的な選択だと思います。
本来、エンジンが動くには燃料と潤滑油(エンジンオイル)が必要
潤滑油無しでエンジンが動くと、物凄い力で回る部品の金属から摩擦熱が発生します。この摩擦熱で部品が溶けたり、割れたり、折れたりします(これを焼き付きと言います)
自家用車の給油がガソリンだけで良いのはなぜ?
今現在出回っている、自動車やバイクのような4サイクルエンジンの乗り物は、内部にエンジンオイルが予め貯蔵されてて、ガソスタでガソリンだけ入れてあげると内部でええ感じに混ざってくれる仕組みがあります(分離給油方式)。昔は2サイクルエンジンのバイクも主流でしたが、排ガス規制に引っかかって新規製造が出来ない時代になりました。車検が近づくとよく言われる「オイル交換 如何ですか~!」ってやつはこの潤滑油の交換の事です
農業機械の仕組み
殆どの農業機械はスロットルレバー、スターターロープ、チョークレバー、クラッチ、燃料ポンプ、チェンジギアなどのパーツで構成されています。AT車のようにクラッチなどが無い物もありますが基本は一緒です
初心者やりがち:チョークレバーの存在を忘れる
エンジンを動かす為には「燃料+空気+高い温度」の3つのバランスが上手く揃っている必要があります。機械を動かす前のエンジンは冷たいので、燃料と空気の割合をいじってあげる事で、エンジンを動かします。この時に使うのがチョークレバーです。
チョークレバーを閉めるとは「窒息」を表し、空気の割合を減らして、燃料の割合を増やす事です。チョークレバーを開けるとはその逆で、空気の割合を増やして燃料の割合を減らす事です。
エンジンを始動させるときは
まずチョークレバーを閉めて、燃料の割合が多い状態にしてから、点火プラグで点火して、エンジンを動かします。エンジンが始動したら、空気が必要になってくるので、チョークレバーを開けて空気の割合を増やしてあげると、エンジンは良い感じに回ってくれます。
始動後は、少し放置してエンジンを回したままにしてあげると、温度が上がって、万全の状態で動けるようになります。人が運動する前に準備運動(ウォームアップ)をするのと同じで、機械にも準備運動が必要です。
扱いは丁寧に、一定のエンジン速度で動かす
自動車学校で教わったと思いますが、急発進、急加速、急停止が一番ダメです。機械全般を扱う時は一定の速度で動かす、必要に応じて、徐々に加減速する事を心がけましょう。
「女の人を扱うように、優しく機械を扱え」と会社の先輩に怒られましたがが、今振り返ってもまさにその通りだと思います。
最後に1つ:困ったら説明書を読んでください
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