毒親が通ると体調が引っ込む
【注意!】
口論や悪態の内容が書かれたお目汚し記事です。強い言葉が苦手な方やご気分の優れない方は読むのをおすすめしません。
パニック障害の体調は少しずつ良くなって来ている。
自律神経が安定することで鍼刺激の耐容量が増えて一回に刺す本数を増やせたり、勉強量や読書量を増やしても疲れにくくなっていたり、外食をしても広場恐怖症による吐き気に襲われにくくなったりと、およそ三ヶ月ごとに以前と比べてできる事柄が増えていることに気付く。
その瞬間が何物にも代えがたい喜びだ。
しかし、大切に慈しみ育てることで少しずつ芽吹いてきた新芽を踏みにじって、ぐちゃぐちゃに潰してくる者がいる。
さっきほんの十分ほどの口論により、私の全身炎症感、呼吸困難感が再発し、更に目が文字の上を滑って読書不全にまで陥った。
く、悔しい!ここまで頑張って治してきたのに!
心ない言葉と無理解、非難への怒りで私の腹は煮えくりかえっていた。文字通り煮えたぎって、腸の不快感にまで及んでいる。
これを書いている今もややぐつぐつしているが、文章を書いていると楽しくて徐々に落ち着いてくる。
執筆の効能たるや頓服の抗不安薬にも勝るとも劣らず。
さっき何があったのか、口論の内容を書こう。
シンプルに言うと、母親の
「お前は来年から就活して初期研修を終わらせるよな?」
という問いに、
「できるだけやってみるけど、無理そうだったら辞めるよ、医業しないよ。」
と答えただけだ。
「チャレンジはしてみるが、医業をすることで身体をまた壊すのなら医業をしない。そのままドロップアウトして別の生き方を選ぶ。」
至って論理的な回答だと私は思う。無理なものは無理だもの。
しかし道理をぶっ壊したがるのが我が家の母親だ。
「なんだって、以前と言っていたことが違う!前は初期研修をやると言っていたじゃないか!医者にならないというのか、情けない!ちょっとは頑張れよ!お前は医者以外何ができるのだ?何もできないだろう、もう三十歳だぞ、社会はそんな奴受け入れない、どうやって食べていくというのだ、医者になれ!」
と畳み掛けてくるのだ。
F✕✕✕!!!!!!!
お上品な映画だとピー音で隠されるスラングが浮かぶ。せめてBloody hellにしようか。
それは置いておいて、
論点がめちゃくちゃな台詞だが、こう言われながら私の仮説は正しかったと自画自賛した。
以前投稿した「『どうなりたいか』ではなく『どうありたいか』①」
に書いたように、
こうやって右も左も分からぬ生まれたての純粋無垢な時分から、本人の意思を捻り潰されて親の思惑に沿うようせっつかされては、「どうありたいか」なんて育つわけがない。
そりゃ自己肯定感や自分軸、他者との境界線なんて育つわけないよな、自己防衛するだけで手一杯だよな、なんてかわいそうな私ちゃん……と慰める私と、なんだムカつく、逆さまにそっくり返った怒髪が轟音を轟かせながら天を衝くぜ!と怒り心頭の私が同時にいた。
何より効いたのが「医者もできないお前は情けない」と「お前は何もできない」の言葉だ。
今少しずつ仕事のできない自分という思い込みからの脱却を図っているというのに、この言葉だけで(一時的にだけど)プロジェクトがおじゃんになってしまった。
勝手に投資しといて、勝手に期待しといて、何が情けないやねん。
私の特性や、中高の頃からの「私は医者になりたくない」という主張をまるっとなかったことにしてくれて、本当に母親としての資質を疑う。見たいものしか見ないのにも程がある、なんて都合の良い目をしているんだ。
一応母も歯科医師免許を持っているが、医療者として症状のアセスメントが本当になっていない。見落としすぎ、ザルが粗すぎ、そんなんで病状把握できるとでも?
それに、お前は何もできないだぁ~?じゃあ医業も無理だな!はーっ!ざんねーん!!投資が完全に無駄になったな!!
とずっと脳内で悪態をついている。
同時に、
あー!扁桃体!あー!海馬!あー!帯状回!交感神経!コルチゾール!今活発ですね、怒りで前腕が痺れてきましたよ、お労しや!
と脳内実況も、のべつまくなく繰り広げられる。
色んな私が一挙に駆け巡る。
これだとなかなか内言、即ち頭の中の独り言がうるさくて静かな状態に引き戻すのが大変だ。
冒頭に述べたように、怒りと悲しみが頭を支配するとすごく体調が悪くなる。
私をここまで追い込めるのは、今のところこの母親ただ一人だけだ。
赤の他人なら最悪逃げることができるが、母親からは逃げづらい。
無理を通せば道理が引っ込むを地で生きてきた人間と正面衝突するのは得策ではない。
ならば私も訳のわからんことを泣き喚いてなじり倒してやろうかぁ?とメンチを切りたがる好戦的な自分もいるが、言動を司っているのは幸か不幸か理性的な自分だ。そんなことをして同じ土俵に下りても、自分の品位を下げるだけだと嗜めてくれる。
せめて首が治って四六時中の痛みから解放されるまで、平穏な日々の割合が多いことを祈ろう。
早く治りたいよー!!