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トレトン

 僕は友達の友也の経営している古着屋に来た。
 謝罪をするためだ。

「ごめん、せっかくもらったジーンズなんだけど、この間新幹線で」
 とここまで言ったところで友也に制止された。
「みなまで言うな。見ればわかる」
 友也はそう言って、僕のジーンズを見た。
「気にするな、似合ってるよそのジーンズ」
 友也の言葉は決して慰めではなく、本心から来るものだった。
 慰めの報酬だ。
 違うけど。

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1,861字

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