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ストロベリーフィールズ・フォーエバー


 何でも屋をやっている「びーどろ吸う」のメンバーはいちご畑を訪れていました。

 メンバーの「ボール任しとけ」が企画した行く先を秘密にした「まじかよミステリーツアー」の行く先がこのいちご畑だったからです。
 メンバーの「じゃむ例の」がいちご畑のことを好きなので、素敵なサプライズだったのです。

 しかしながらいちご畑には誰もいませんでした。
 このいちご畑のオーナーにはちゃんと連絡をしてあったのに。
 それなのにいちご畑には誰もいなかったのです。

 「びーどろ吸う」のメンバーは静まり返ったいちご畑を歩きます。
 だけどもいちごの魅力には勝てません。
 目の前においしそうないちごがあるのです。
 これはもう、食べるしかないのです。

 「ビードロ吸う」のメンバーはばくばくと苺を食べました。
 とっては食べ、とっては食べ。
 もう夢中で食べました。

 だめだめだ、勝手に食べちゃだめだ。
 豚になるぞ!
 なんて警告をするものはいませんでした。

 しかしメンバーたちはある異変に気が付きます。
 地面がもそもそと動いているのです。
 いちご畑の地面がもそもそと動いているのです。
 何だろう、と思ってみなが注目します。

 そしてそれは現れました。
 それはゴジラの登場のように、ショッキングなものでした。
 きたーっ!
 地面からむっくりと現れたそれ、それは苺女だったのです。

恐怖! 苺女


 顔だけではなく、全身が苺の苺女だったのです。
 巨大な苺から手と足が出ている風貌をした苺女だったのです。
 それはもう、見たことがないものだったのです。

 しかしながらそれは、驚きと同時になんとも魅力的だったのです。
 おおきなおいしそうないちご。
 甘くておいしそうないちご。

 ああ、たべたい。
 ああ、たべたい。
 おいしそうな苺。

 「ジャム例の」は思わずかぶりつきそうになりました。
 もう我慢ができなかったのです。
 だけどもそれを「障子張りする」が止めます。
 「障子張りする」は冷静でした。

 「そんなことをシターラいけない。これは神です。苺の神です。食べてはダメです」
 と言って「障子張りする」はシタールを弾きました。


 シタールの演奏に合わせて踊る苺女。
 ああ美しい。
 ああ、やっぱり神だ。

 ここは楽園だ。
 いちごの愛がいっぱいの楽園だ。
 いちごの女神が生まれた聖地なのだ。

 「びーどろ吸う」のメンバーはいちご畑に楽器を持ち込みました。
 そして、あの曲を歌うのです。

 ストロベリーフィールズ・フォーエバー


つづく。

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