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繰り返しの手法

 こんにちは、甘野充です。

 物事を強調するとき、厚みをもたせたいとき、繰り返しの手法をとることがあります。

 小説家の片岡義男さんのオウム返しは有名な話で、小説の会話の中で相手の言葉をそのまま繰り返すことが多くあります。
 歌手の井上陽水さんもそうした手法を取っています。
 ホテルはリバーサイド、川沿いリバーサイド♪
 リバーサイドってそもそも川沿いっていう意味ですよね。

 この親切心があだになったエピソードがあります。
 パフィーのアジアの純真の歌詞ですが、白のパンダをどれでも全部ならべって~♪

 インタビュアーが井上陽水さんに「どうして白のパンダなんですか?」って聞いたら、「え、パンダって白ですよね?」と答えたそうです。
 井上陽水さんにとってパンダは白という認識だったのですね。パンダって白と黒だと思うけど、、。

 ビートルズの場合を例にあげます。
 ポールマッカートニーは韻を踏むことで有名ですが、今回話すのはそこではなくて、レコーディングに関する話です。
 ビートルズの曲は、ヴォーカルを2度どりしてることが多くあります。
 コーラスのように違うトーンでハモるのではなく、まったく同じメロディを同じ人が2回歌うのです。よく聞かないとわからないのですが、これによってヴォーカルの声を厚くする手法を取っています。

 僕の場合はご存じかもしれないですが、同じフレーズを2回続けて書くことが多々あります。
 場合によっては3回。
 これによって言葉の厚みを増しているのです。

 人にはそれぞれに文体や手法があります。
 この作り方はこの人のいつものやり方なんだよね、という特徴があると、印象が強くなりますよね。

 今日はこんな感じです。
 それではまた。

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