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甘野書店

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noteの本屋さんです! 小説、詩、絵、音楽、動画を販売してます! あなたは本を買いますか?  あなたは本を売りますか? ルールは以下です。 ・自作の小説・詩・絵・音楽・動画の…
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#ショートショート

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 こんにちは、甘野充です。  noteで小説を書いてる人はたくさんいると思います。  noteで小説を販売していますか?  売れていますか?  noteで小説を売るのはなかなかに難しいのではないかと思います。  小説を売るには、KindleでKindle本を作って売る、本を作って文学フリマで売る、ボックスで貸し出しているシェア型書店で販売する、などが現実的ですよね。  Kindleは電子書籍であれば気軽に読まれるし、文学フリマはネットで知り合った人などと交流して買ってもら

ゴーストライター

「この小説、本当に君が書いたの?」  と担当編集者は彼女に言った。 「どうしてそう思うんですか?」  と井上奈々は答える。

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【ショートショート】ヒトイレ

いきなりだけど、読者のみんなはトイレから話しかけられたことはある? って言っても、これはアレな話ではなくホラーな話…ではあるかな、どっちかというと。 まあ、誰だってビックリするよな。 用を足すつもりが、 「用があるんだけど…」 みたいに言われたら。 これはそんな話…。用がある人もここからも。 おれはめったに学校のトイレを使いたくなかったんだが、 その日に限って我慢できずに駆け込んだ。 やっと胸を撫で下ろしたのと腰を下ろしたのを同時に行ったと思ったら、 いきなり 「あ、あの…

¥100

ショートショート|何の影響も与えられない男

 ――ああ、会社に戻りたくない。  重い気持ちで公園をふらついていた僕は、何気なくベンチに腰掛けた。  内臓が全部飛び出るんじゃないかってくらい深く、ため息を吐く。 「何やら、悩ましげですね」  抱え込んだ頭に、隣から声が飛び込んできた。まったく気が付かなかったが、すでに誰かが座っていたようだ。  顔をあげると、初老の男性が爽やかな微笑をこちらに向けていた。  赤の他人と話したい気分ではない。  といって、無意識とはいえ、わざわざ彼の座るベンチへ並ぶことを選んだのは僕だ

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「君の歌声だけがすべてで」【小説】

   彼女が静かに歌い始めた。その瞬間にそれ以外の音が消える。僕の目に映る景色もすべて意味を失う。やがてそこは彼女の歌声だけが意味を持ち、彼女の歌声だけが確かな世界となる。  僕は抵抗することなくその世界を受け入れる。そしてこの世界も拒むことなく僕を迎え入れる。こうして僕はこの世界の一部となり、彼女の歌声とひとつになる。そのとき、僕の過去も意味を失う。標的の定まらない怒りや何かに対する底知れない諦めもすべて。

¥100〜
割引あり

彼女の詩、彼の死

 君の言葉を胸に抱いて、僕は眠るよ。

¥100