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四つのジャンルで振り返る、あのころのキンダーブック

幼い頃、幼稚園で毎月配られる「キンダーブック」を心待ちにしていた記憶はありませんか?

私自身、1980年代前半~中盤に幼稚園児として過ごした当時、この月刊絵本(雑誌)の届く日が小さな特別行事のようでした。

表紙をめくったときのわくわく感や、親や先生と一緒に読み聞かせを楽しんだひとときは、今でも鮮やかに思い出します。

本稿では、そんなキンダーブックを「おはなし」「しぜん」「工作」「行事」という4つのジャンルに分け、私が幼少期に感じた魅力や思い出を振り返りつつご紹介します。

ただし、ここで取り上げるタイトルやリンクは、あくまで当時の雰囲気を再現したものであって、1980年代当時に刊行されていた号そのものではありません。

近年までに何度もリニューアルや改訂が行われており、まったく同じ内容が現行のシリーズとして手に入るわけではないことを、あらかじめご承知おきください。

それでは、4つのジャンルそれぞれについて、子ども心をくすぐる懐かしい思い出をひもといていきたいと思います。どうぞ気軽にお付き合いください。

1. おはなし(物語)ジャンル

思い出:

当時、幼稚園で配布された「おはなし」系のキンダーブックには、うさぎやくま、ねこなど動物が主人公の短いストーリーが複数収録されていました。特に「くまの子がお母さんと一緒にパンを作るお話」が大のお気に入り。

夜寝る前に母がこの物語を読んでくれる時間がとても幸せで、くまの子が生地をこねている場面に夢中になって、「将来はパン屋さんになりたい!」と一時期本気で思ったりしていました。

当時の印象:

  • やさしい色合いのイラストが多く、子どもの心をつかむ

  • 親子や兄弟の読み聞かせで、自然と会話が増える

  • 短いストーリーなのに登場人物の気持ちが豊かに描かれていて、幼児でも共感しやすい


2. しぜん(自然)ジャンル

思い出:

「しぜん」系の号には、季節の生き物や植物を中心に、写真やイラストがたくさん掲載されていました。
私の印象では、「はるのしぜんとなかよし」のような春の生き物特集号で、てんとう虫やちょうちょ、桜の写真を食い入るように眺めていた記憶があります。
翌日、幼稚園の先生や友達と園庭を探検して、「あ、ここにてんとう虫がいる!」と大はしゃぎ。
「あの本と同じ虫だ!」と知ったときの興奮は今でも忘れられません。

当時の印象:

  • 写真とイラストの両方があり、リアルさと親しみやすさが絶妙

  • 季節に合わせた特集が、園の行事や外遊びと連動

  • 虫が苦手な子でも、“面白いかも”と思わせる導入として役立つ


3. 工作(クラフト)ジャンル

思い出:

「工作」系のキンダーブックは、シールや紙を切り取って組み立てる付録が魅力でした。中でも、夏の号に多かったスイカや海の生き物のペーパークラフトは、子どもながらにワクワクしたものです。
不器用な私でも、何度か取り組むうちにハサミの使い方に慣れてきて、「上手に切れるようになったね」と先生にほめてもらったときの喜びは格別でした。
完成した作品を家に持ち帰ると、家族も「すごいね!」と褒めてくれて、ちょっと誇らしかったです。

当時の印象:

  • 説明がイラストつきで、工程がわかりやすい

  • 遊びながら手先の器用さや想像力を育てられる

  • シールや迷路、クイズも多く、一冊でいろんな遊びができるのが嬉しい


4. 行事(季節イベント)ジャンル

思い出:

「行事」系の号は、クリスマスやお正月、ひなまつり、こいのぼり、七夕などのイベントを集中的に特集していました。
私がとくに印象的だったのは「クリスマスとおしょうがつ」の号。サンタクロースのイラストや、きらびやかなツリーの写真が並んでいる一方で、おせち料理の紹介まであって、「何だか不思議だけど面白い!」と思いました。
子どもながらに「おせち料理にはこんな意味があるんだ」と知って、普段食べない黒豆やかまぼこにも興味が湧いたのを覚えています。

当時の印象:

  • 写真と解説が丁寧で、行事の由来や意味を学べる

  • 幼稚園の工作やイベントと直結していたため、より身近に感じられる

  • 行事前の“予習”的な感覚で読めるので、当日がますます楽しみになる


ご注意・まとめ

上記のように、「キンダーブック」は、おはなし・しぜん・工作・行事という4つのジャンルに大きく分けられ、それぞれが幼児の好奇心や学びのきっかけを豊かにサポートしてくれる存在でした。

現在ではリニューアルや改訂によって形態や内容が変わっている可能性がありますが、私にとってはこの4ジャンルが子ども時代のワクワクを作り出してくれた原点だったと思っています。

それでも、キンダーブックを手にしたときの紙のにおいや、先生の読み聞かせの声、そして家族や友達と一緒にページをめくったときのワクワク感は、今なお私の心の中で鮮やかに蘇ります。

もし同世代の方がこの記事を読んで、同じような思い出を共有してもらえたなら、とても嬉しいです。

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