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「こわい」の本当の意味を知ると…「それでも、親を愛する子供たち」

「子供を殺してください」という親たち

押川剛さんの新作です。
こちらは、親からの指示で子供を助けるのではなく
周囲の通報などで、子供が助けられる話です。

押川さん独特の、痛いところをつくシーンが多いですが
普通に暮らしている中では、わからない
福祉の現場がリアルに描かれています。

第一幕を描くのは、母親が薬物で刑務所に入ったため
児童養護施設にやってくる女の子の話

やってきた当初こそ、施設の子供たちや
施設のルールを守れなかった子ですが
少しずつ慣れてきたころ、母親のことを夢に見ます。

「こわい」そう女の子が発した言葉を
あとがきにて押川さんは
"母親から受けた虐待を思い出して、怖がっている"と解釈したとありますが
原稿アドバイザーの専門家には
"子供が言う<こわい>の意味を間違えないでください。子供は、<もう二度と、お母さんに会えないかもしれない>ことを恐れているのです"
と綴られています。

児童福祉施設に居る子供たちの心の中を
どう描き、子供たちを導く施設の方の接し方や
世間からの目、子供たちの今後など

抱える問題が多すぎる内容ですが
押川さんの考える世界が、また広がるようで
今後、読んでいこうと思えました。

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