【土地確保編】奈良クラブの拠点は事業として成立するか。
先日、「なぜ総工費7.4億もかけてサッカーグラウンドを作ろうと決断したのか」という記事を上げましたので、「なぜ」という疑問には答えたつもりですが、ここから皆さんが感じる疑問は「どのように」だと思います。もちろん企業秘密もたくさんあるので書けないこともあるのでその点はご了承いただきたいと思います。
なお、これまではすべて無料でnoteを公開してきましたが、今回については、noteを有料で公開するかどうか悩みました。(奈良クラブとしても収益はあげていかなければならないし)ただ、やはりスポーツ産業が活性化することが誰にとってもメリットがあると考えたら、ここでちまちま有料化することより、広く知ってもらう方が大切だと思い、やっぱり無料にします。その代わり、読んで面白いと思ったら、奈良クラブのファンコミュニティーに入ってください!一番安いのは3000円です!笑
さて、今回の奈良クラブ新拠点。まず、奈良クラブがグラウンドを作るという動きは今回はじめて行ったわけではなく、2010年ぐらいから前理事長の矢部とときどき話していました。というより、会ったときはだいたいこの話をしていました。なんせ奈良なんで広い敷地を確保したとしても、掘ったらでてしまうんです・・・。お化けではなく、あいつらです。笑
今回いろいろ動いてみて知ったのですが、仮に自分で土地を購入したとしても、試掘調査をやらねばならず、もし何かがでてくれば最悪の場合、そこでストップし、立ち退きなんてこともあるようです。しかも、費用は半分(㎡あたり3000円~5000円)は自前で持たなければならないと。いや、マジで地獄です。
今回の奈良クラブ新拠点のケースであれば、試掘をすれば48000㎡ですので、安く見積もっても1.44億です。いや、これは死ぬ。今回は幸いもともとが山を切り開いた場所であり、試掘というのは行う必要がない場所でした。
話がそれましたが、奈良でサッカーグラウンドを作ろうと思うと、基本的にはどこどこの跡地とか、廃校になった学校のグラウンドとか、そういったところが候補となり、それらの候補を一つずつあたっていくという方法しかありません。実際2010年から、奈良クラブ外の人間として可能性があると聞いてきた場所は、奈良ドリームランド跡地だったり、奈良工業高校跡地だったり、ファミリー公園前だったりだったわけですが、2020年に奈良クラブの代表に就任してからあたってみると、実際にはどこも難しいという状況でした。そこで最初に動いたのが、天理市。2020年6月に相談に行って以降、並河市長が非常に前向きにサポートしてくださり、可能性としてはかなり高く、3つほど具体的な話まで進みました。そのうちの1つは、住民に用地を売っていただかなくてはならず、住民説明会まで行いましたが、結果着地せず、それ以外でもかなり進みましたが、費用的にも難しく、断念。
そして藁にもすがる思いで奈良県庁のある部門の部長に相談したところ、「そういえば、奈良学園が移転することになったけど、グラウンドは売却する方針だったなあ」という話を教えてもらい、そこから三郷町長へつないでもらい、即奈良学園の理事長に提案に行きました。
とはいえ、相場なんてわからない。ただ、土地の取得に大金を投じてしまうとそのあとの開発ができない。また、土地を担保にしないと銀行からの借り入れが厳しい。そう考えて、自分たちが出せるギリギリの額を提示しましたが、地域のためになるならと快諾していただきました。奈良学園としても他からも引き合いはあったとのことですが、地域の皆さんに喜んでいただけることに活用していただきたいという想いを話しておられ、今後もさまざまな取り組みを一緒に行っていくことになっています。
つづいては、実際にグラウンド用地を取得した後、どのように事業モデルを考え、どういった手順で進めたかについて、書きたいと思います。