花が宿る日。
誰かの誕生日を覚えるのは苦手なのに、11月10日は川尻蓮を知った日として忘れないようにしている。
1ヶ月程前にJO1公式が11人分SNSにあげてくれた画像に、それはもう情緒揺さぶられた。
これは非常にズルいと思った。
オーディション当時と同じポーズ+キャッチコピーなんて、もう、あの頃を思い出してくださいって言われてるようなもので、案の定 色々思い出して少し泣いた。わるい意味でも良い意味でも。
今だから言えることだけど、わたしは日プ後半からの視聴者だったので、とにかく蓄積した投票歴がなくて、蓮くんや他のメンバーへ投票するのにひとりのちからじゃ全然足りないかもしれないと焦ってた。
もうどうしようもなくなって、職場の数人にオタクであること打ち明けてお願いしたり、全然アイドルに興味ない家族に声かけたり、最終局面では当時ごはん食べに行ってたひとにも恥を忍んでお願いしてた。ひたすら申し訳ない。ほんとに狂気の沙汰だった。
当時SNSで 蓮くんに投票お願いするのに別れた旦那に連絡した というつぶやきを見てしまって、蓮くんってほんとに凄いなって思ったこともある。藁をも掴む思いというのは ひとをここまで動かせるんだ。
自分ではない誰かになってしまう、それだけ川尻蓮の魔力に狂わされたのだから仕方ない。
当時、嵐は休止宣言の真っ只中。出会ったばかりの新しい推し・鞘師里保はすでにグループを卒業していて動向が一切わからない状態。それでも毎日SNSで彼女の名前を打って情報収集していた。
11月10日、「鞘師里保を好きな人に、川尻蓮くんを知って欲しい」というタイムラインをみた。
「ふたりって全然雰囲気違うけど どういうことだろう」
って気になって調べたのがいちばん最初。
めちゃくちゃクールでバチバチにメイクしたそのひとが、101人のいちばん真ん中で、想像以上に優しい笑顔で絶対的なダンスを踊ってた。
ある動画では、高めの声で、「ぼくはダンスが得意なので、いまからみなさまに、フリースタイルのダンスをプレゼントしたいとおもいます」とやさしく笑っていた。
1日にして川尻蓮の花が開いて、その数日後間もなくして、に○みやさんの結婚発表よ
タイミングが完璧すぎた。
そりゃあ枯れるわけない。
勝手に運命的とさえ思っている。
だって蓮くんのおかげで傷はあまり痛くなかった。
満開ですよ あの日からずっと。
これから彼らをとりまく環境がどうなるかわからない。きもちだってどうなっていくかわからない。だけど、川尻蓮を知ったときの、「これから未来が変わるかもしれない」と心臓が波打った瞬間が忘れられないし、予感はあたると確信している。
蓮くんは たぶん そういうひとなんだ。
根深く 色濃く 美しく これ以上ないほど。
わたしは今も密かに 聴こえてくるのを待っている。
誰かの池に 一輪の花が宿る音。