見出し画像

カタリストとしての目覚め

40歳を過ぎて大企業からスタートアップにきてから大きく変わったこと、それは仕事の隙間をつなぐ意識だと思います。

それは決してポジティブな文脈から生まれたものではありませんでした。
データサイエンティストとして入社しましたが、実現性の乏しい計画、属人性が高過ぎて統一感のないアウトプット、そこから生じる諸問題、破綻しているリソース計画など問題が多すぎて、「こりゃ、プロジェクトのフレーム作るとこから入らんと最初から失敗してるわ。。」
という気持ちになって、PM的な仕事を率先するようになりました。PM的な仕事をしばらくやってると、そもそも人が足りなかったり、アウトソースを全く活用できてなかったり、兵站的なとこの不備が目につくようになったので、外部リソースのパートナー作りを進め、リソース起因でプロジェクトをドロップしない体制作りをしました。そうこうしてると、社員の一体感やエンゲージメントが低いのが気になってきて、社内ブログの活性化、ポッドキャストの発信、テックイベントへのメンバー斡旋、採用活動への参画などに取り組むようになりました。この辺からHRBPを名乗るようになります。HRBPという役職も、その当時役員が知らなかったので戦略人事のコンテキストから、説明を行い、半ば勝手に名乗るということをやってました。
しばらく、収益(主にコストサイド)の適正化のための仕組みとかを作ったりしてました。
当時は海外のオフショアチームがありましたが、適切なマネジメントができておらず、ビジネス側の無理な要求を鵜呑みにしてトラブルが多発している状況でした。そういった状況の改善、海外メンバーのマネジメント、最終的には海外拠点のクロージングまで関わることになりました。
この期間、年間30以上のPJを束ねるようになってました。
その後、プロダクトのチームで、データサイエンティスト達の力がうまく活用できてない印象があったので、組織構造と業務の職掌を変えて、より高度なことに取り組めるようにしたり、カスタマーサクセスチームのプロダクトフィードバック機能を強化するなど、顧客→プロダクトに流れる情報の質、スピードの改善を実施したりしました。
今は営業のターゲット戦略、KPI設計に取り組んだりしてます。
今となっては、ビジネスオペレーションの隙間、流れがおかしいところの改善、テコ入れ、顧客への探索仮説提案などなど組織がワークするために必要なら全部やるみたいなスタンスでやってます。まさにカタリスト(触媒)みたいな感じです。なんかいろいろやってますが、この間3年半くらいなんで前職のエンプラいた時に比べた時に比べると景色の動き方が半端ないですね。

笑い話のように、「ヨシミツダさんってデータサイエンティストで入社したんでしたっけ」とか言われるんですけど、データサイエンティストを含めてあらゆる職種の人に力を発揮してもらうための環境作りの方が今は楽しいし、やりがいがあります。

自分が採用に関わっているので、わかるのですが、このようにいろいろやってることって採用する立場からすると必ずしもプラスに見えないので、そういった意味での自己選択は必要になると思います。どういう意味かというと、通常採用はジョブに着目した職務要件で人を探すのですが、ベクトルが違う業務経験がありすぎると、この人は、「あれオレ」的な人でスキルが浅いんじゃないか、とか最も得意なことではないのではないか、今は興味ない業務なんじゃないかみたいに見えることです。これは、実際自分が採用候補者の方の職務履歴書を読んでいて感じてるので、それがわかって今のような動きをしています。
そして私ももはや、ただのPM業務とかには興味ないのですが、スカウトとかはそういった職種できます。

転職を意識するなら専門性で見せた方が、伝わりやすいし、わかりやすい。
でも、それを意識して自分の仕事を狭くするのって楽しいのかなと。
キャリアは轍、結果として残ること。それがモダンエルダー的なマインドではないかと。


今やっていることの経験はきっと他のどこかでも活かせるんじゃないかなと思います。職務経歴書をすっきりさせるために業務を深く、専門的に持っていくやり方もありますが、たぶんわたしはそもそもの立て付けとか土台が気になってそこから手をつけたくなるだろうなという、そんな確信というか、それでダメなら、まぁいいかくらいな気持ちで働いてます。


いいなと思ったら応援しよう!