令和元年6月号
(推薦)【新社員】
届きたる米噛み締むる新社員
見舞して三日後の訃や鳥雲に
雨止みて囀とどく明けの閨
深呼吸して身の奥に春を呼ぶ
囀やしづかに飯の炊きあがる
公園に夕餉の香り立つ日永
所感 浅川正副主宰
届きたる米噛み締むる新社員
一見なんと言うことのない作品ですが、読み返してみると、親の思いをしっかりと受け止めている新社員の様子が見えてきます。噛み締めているのは、親と同居していたときには気付きもしなかった諸々でしょう。
(課題俳句 兼題:大根の花)
入選 青垣や柳生の里の諸葛菜
誌上句会
春光や妻の解きたる躾糸
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