相模女子大学小学部に合格する
小学受験統一模試は、志望校合格を目指す受験生及びご家族のために、様々な企画・支援をしていきます。今回は、【有名小学校合格対策講座】として、相模女子大学小学部に合格するための対策方法を富士チャイルドアカデミー【鷺沼教室 室長 青木先生】にお伺いしました。
躍進する小学部
緑多く、自然環境に恵まれたキャンパス内にある相模女子大学小学部は、歴史と伝統に支えられながら、新しい取り組みで注目されています。その1つとしてアクティブラーニングによるロボット・プログラミング教育は学びに向かう力や知識、技能、思考力や判断力の育成を目指しています。未来を生き抜く力を育てるための取り組みは大きな魅力の1つと言えるでしょう。また、コミュニケーション能力の育成を大きな目的とした「つなぐ手」という学習時間では、伝統文化、国際理解、食育などの体験を通し、人としての生き方を学んでいきます。少人数学級編成によるきめ細やかな指導と、学力向上にむけての独自の教育活動はアフタースクールの先駆けとなった「放課後クラブ」と共に大変人気があります。男子は中学受験をしなくてはなりませんが、十分な合格実績は小学部の確かな教育の裏づけといえるでしょう。また、早稲田摂陵中学へ推薦入学できる枠もあり、中学受験をする生徒にとって励みになっているようです。「心豊かな児童の育成」「確かな学力の向上」「感動体験を重視した教育」をもとに、相模女子大学小学部ならではの特色ある学校を目指し、高い人気を集めています。
考査の内容
考査時間は約2時間
親子面接・個別・ペーパー・制作・絵画・行動観察・運動
面接
面接は大変アットホームな雰囲気で行われますが、時間は約15分間~20分と長めで、子供を中心に質問がなされます。ひとつの質問に対して発展させ、会話の中からその子の様子や親子の関わり、そしてなにより家庭を見られています。
今年度は、親に「子供が将来どのような大人になってほしいか、そのためにどのようなことをしているか。」また「子供が成長したと思うことを実際に話しかけてください。」「もう少し頑張ってほしいことを子供に直接伝えてください。」など実際に子供の顔を見ながら普段と同じように会話をしてもらう場面もありました。子供には「お出かけしようと思った日にお母さんの具合が悪くなったらなんというか、その日は何をするか。」「お父さんやお母さんはどんな人ですか。」などでした。
子供自身が自分の気持ちや考えを相手に伝えられるよう普段より豊かな言語生活を心がけましょう。面接時間が長いことも考慮してお行儀にも気をつけなくてはなりません。
また、今年度よりweb出願となり面接資料として①志望理由②本人の良いところ、気になるところ③本校の教育に期待する事④受験者の伸ばしたいところ⑤受験者の生活面の課題や改善していきたいところなどそれぞれ400字以内で記入するものがありますので早めの準備をお勧めいたします。
個別テスト
個別テストは、教科書や筆箱、コップ、ハンカチ、クーピー、箸、時計、歯ブラシなどが箱に片づけてある見本の写真を提示され覚えるように指示があった後、記憶したものと同じように箱に片づける出題と、ショッピングカートの横にぬいぐるみを片手に持って泣いている男の子の絵を見せられ男の子はどんな気持ちか、友達がこんなふうに泣いていたらどうするか、という質問に答える問題がありました。日常生活の中でおもちゃの片づけや自分の持ち物の整理整頓をしっかりさせる事と幼稚園や保育園でお友達とどのように関わってどのように感じ、さらに自分で考えて行動できているかどうか会話の中で子供の様子を知っておくことは大切です。
ペーパー
ペーパーはしりとり・数・点図形・模写・欠所補充・数の多少・仲間分け・言語理解・などの分野が出題されました。全体に基本的な問題ですので、具体物を使って理解を深め、実際に体験することにより印象を強く持てるようにするのが良いでしょう。そして広い範囲で基礎力を積み重ね、本番の試験ではケアレスミスの無いよう注意が必要です。
制作
制作は色画用紙を切ってキノコのお家を作りました。作りかたの説明は一度に最後まで通してされますので、注意してよく聞き、覚えなければいけません。時間も長くありませんのでハサミやセロハンテープなどの使い方にも慣れておく必要があります。
絵画は一昨年まで8人位のグループに1枚の大きな紙が与えられ決められた場所に各々がテーマに沿って描きましたが、昨年から一人一人に画用紙が配られ個々に描いています。今年度は好きな絵をクレヨンで描きました。
行動観察
行動観察は桃太郎の映像を見た後、一人1枚の絵カードを持ちお話の順番通りになるようチームで考えて並べる、先生の質問に絵カードで答えるというものでした。
運動
運動はチームごとに並んで先生の動きを真似する模倣体操が出題されました。先生と同じ動きができることはもとより動作があやふやにならずにリズムよく大きく身体を動かすことがポイントです。ここでは一生懸命取り組めているかどうかも大切です。今年度は自由遊びやチームごとに相談をしてゲームを優位に運ぶ工夫を考えるなど、実際の行動を通して社会性や協調性を判断するテストはありませんでしたが、小学部の生活の中では大切な能力であり是非身に付けておきたい力です。日常生活や集団生活のなかで自分勝手に行動することなく、自分の考えをきちんと発言し、相手の意見にも耳を傾けられるようにしていきましょう。
評価は行動観察が重視されますが広範囲にわたる試験なので、幼稚園や教室での集団遊びや知育の中で社会性や問題解決能力を育て年齢相応のバランスのとれた総合力を身に付けることが合格の鍵といえるでしょう。
富士チャイルドアカデミー【鷺沼教室 室長 青木先生】