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自動筆記先生を無理やり起こしてみた<即興小説>

 起きてくれないなら起こしてみよう!

 というわけで、Windowsの「フォーカス」とかいう機能を初めて使って、全くの無の状態からなんかショートショートを書いてみよう!

 えーと今は2024年9月13日の23時9分かな。

 さぁ行ってみよう!



即興小説

 高校生は大変だ。
 朝起きて、シャワーを浴びて髪の毛を乾かし、着替えたらご飯を食べて学校に走っていく。
 ――ああ、そういえば宿題終わってないな!
 まぁ私はいつも、十五分前に教室に付く。授業が始まる前に済ませてしまおう。

 すたすたと通学路を歩いて行き、来ないバスなんて無視してバス停を通り過ぎ、駅に向かう。
 電車が来るのを待って、人でぎゅーぎゅーになりながら運ばれて行く。
 うーん、これって非人道的だと思う。法律で何とかならないの?

 ようやく電車を降りると、朝の空気で身体を冷ましつつ学校に歩いて行く。
 歩いて居ると友人とも出くわす。

「めぐみー! おはよー!」
「おはよう千沙。今日も元気だねぇ」

 千沙は同じクラス、席も近い同級生だ。
 中学は違ったんだけど、高校で出会った貴重な友達。
 私は内向的だから、友達を作るのは巧くない。
 だけど千沙はとっても賑やかで、友達を作るのも得意みたいだった。
 いつも明るく笑う、可愛らしい子だ。

「でさー、昨日のテレビ見たー?」
「……ごめん、私はテレビ見ないから」
「じゃさー、最近話題の猫チャンネルは? 前に教えたでしょ」
「あー、ごめん。私ネットの動画もあんまり……」

 千沙がちょっと詰まらそうに唇を尖らせた。
「そういところ、直した方がいいよ」

 そうは言われても、興味が湧かないものに時間を割きたくないし。
 勉強するか読書をしていたいのが本音だ。
 それじゃあ友達が増えないのも、わかってるんだけどね。

「まあいいや! じゃあめぐみ、私は先行くね!」

 千沙は私を置いて、先を歩く別の子のところへ走っていってしまった。

 思わずため息を漏らしながら、私の足は歩き続ける。
 社交的な千沙でも、私の相手をするのは間が持たないらしい。
 これじゃあ、そのうち千沙からも見放されちゃうかな。

 彼女たちが楽しそうにテレビの話題をしているのが聞こえてくる。
 明るく笑う彼女たちが、少し眩しく感じた。
 私は一人、朝の冷たい空気の中で孤独を堪能していった。

 校門をくぐり、昇降口を抜けて階段を上り、クラスに入っていく。
 朝のこの時間はまだ人が多くない。

「おはよう」

 私の小さな声の挨拶に応える子なんて、一人も居ない。

 いつものことなので、静かに自分の席に座り、ノートを取り出して宿題の続きをしていく。
 黙々とペンを走らせていくと、教室には同級生たちが続々と入ってきて賑やかに。ちょっと鬱陶しい。

 チャイムが鳴る頃、私は宿題を終えてノートを鞄にしまった。

 担任の教師がクラスに入ってきて告げる。

「よーしみんな、今日はエキサイティングなお知らせだ。なんと転入生だぞ?」

 クラスがわっと盛り上がる中、私はぼんやりと先生の顔を見つめていた。

「喜べー女子、なんと美男子だ――入ってきなさい」

 男子のがっかりした声と、女子の期待に満ちた眼差しが教室に満ちる中、その子はクラスの入り口に現れた。

 緩やかに伸ばされた柔らかい黒髪の、大人しそうな子。
 だけど顔立ちは整っていて、物静かそうな男の子だ。

 先生にうながされて男の子が告げる。

「田中真澄です。よろしく」

 そっけない自己紹介に、女子たちのテンションがやや落ちる。
 なんだか面白みのない子だ――まるで、私みたい。

 先生が田中くんに告げる。
「席はあそこ――丸山の隣だ」

 ――え。

 私の隣、確かに空いてるけど。
 せっかくの窓際特等席に、邪魔者が来ちゃうな。

 田中君は静かな表情で歩いてきて、私の隣に座った。
 なんとなく眺めていると、彼がニコリと微笑んで告げる。
「田中です、よろしく」
「あ、っと。丸山です」

 そっけない、ただそれだけの挨拶。

 でも私は何となくシンパシーを感じてしまった。
 彼は多分、私と同じタイプ。

 クラスで浮く、というか埋没してしまう、無個性な人間なのだろう。

 先生が告げる。
「それではホームルームを始める!」

 いつものように何気ない日常の世界が続く。

 だけど今日はなんだか違う。隣に居る田中君が、なんだか気になってしょうがない。

 彼は静かな瞳で先生を見ていた。

「おい丸山! 隣に美男子が居るからってよそ見をするな!」

 おっと、先生に見られていた。
 私は赤くなりながら「すみません」と謝り、顔を伏せた。

 これが私と田中君の、最初の出会いだった。
 後に公認カップルと言われる私たちの、ささやかな出会いだ。


ここまで

 セッションタイマーを使ったので正確に30分のはずだけど、何文字かな?
 改行含まずに1854文字か。30分2000文字、全くのノーアイデアだから、良くかけた方だ。
 ちなみにめぐみはショートボブの女の子イメージ。
 千沙はポニーテールの女の子。
 そんな女子高生たちが見えたので、朝の風景を追いかけてみた(自動筆記先生が

 30分で2000文字弱だから、1時間だと4000文字弱ですかね。

 とまぁこんな感じで、いつもはもうちょっと主人公として話が膨らみやすいキャラクターを脳内世界で選別するんですが、割といいペースだったんで私は1時間あたり4000文字近く書ける計算なのかな。

 筆が乗ってるともう少し速度が上がるかも? 自覚がないし図ったことがないからわからないけど。キャラ名も外見も全部即興。誰やねん丸山めぐみ。千沙とか名字も決まってない。田中真澄くんも苦し紛れだ。

 ここまでの即興は滅多にしないけど、たまにこうして1話ができて「あ、おもしろそうだね。自動筆記先生、続きもらえる?」って感じで長編小説になったりする。

 しかし30分か。短いな。もっと書きたい。
 いや、このネタじゃ長編は無理だけど。

まとめ

 というわけで、即興執筆に慣れてると案外簡単なんだなって話でした。

 こういう訓練はもう私には必要ないね。
 ただの暇潰しだ。

 それなら短編小説のネタを考えて自動筆記先生にオーダー出した方が時間が有意義かも?

 ああでもFGOイベントやらないと……でもSATISFACTORYが呼んでる……ウゴゴゴ。

 

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